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誰にも勝てない


私の隣にはいつも、「敗北感」があった。

それはそれは距離が近くて見えなくなるくらいの、隣。一歩間違えば、飲み込まれてしまうほど私の側にあった。「敗北感」が鬱陶しい日もあれば、私の背中を支えたり、後ろから尻を蹴飛ばしたりしてきた。もう、腐れ縁か?幼馴染なのか?いよいよ「敗北感」とひとつになろうとしていたんだけど。それっていうのは私だけじゃないだろう?誰もが一度は思ったことがあるアレ。妖怪「わたしよりも」だったんだよ。

私よりも努力家なヤツがいて、私よりもモテるヤツがいて、私よりも才能溢れる奴がいて、私よりも稼いでいる奴がいて、私よりも、私よりも、私よりも、私よりも、私よりも、私よりも、私よりも
なんて。みっともないけど私はきっと誰よりも。これら要らん「敗北感」たちと、手を繋いで生きてきたのだろう。

けど今日、まるっとそれらを拭ってくれる人に出会ったのだ。信じられないけど。あなたのそれは違うわよって全部取っ払ってくれた。

その方はちょうどあの、「すっぴんが可愛いのに、どうしてそんな濃い目のメイクしちゃうの?そのままが一番いいじゃん!」って優男彼氏の気分に近かったのかも。マツエクとか、カラコンとか、矯正する前の、あなたの素顔が好きな人が必ずいるわよ。ってはなしだったと思います。

いわば、オリジナリティは、「勝つこと」だけが全てじゃない。ってこと。


だからこれまでも、これからも。私に勝負をさせたらきっと、4番手なんだ。あと一歩何かが足りなくて、表彰台にのれなくて、テレビにも出れず、メダルもなくて、名前が広まらないのが私だよ。足りないのは気の強さか?スタミナか?牽引性か?カリスマ性か?そんなところだから未来も、来世も、中の上止まりだろうって。
でもそんな私は

影の努力を怠らないぜ。誰かに尽くすことも、自分を後回しにして後ろから支えることもできるよ。得意なんだ。どこへいっても「あなたにしか頼めないんだけど」に受け応える部下みたいなポジションどりで、あなたを支えてきたんだ。安心のオアシスは私にお任せください。って、それなんだよ。脇役の長。それこそ私のオリジナリティなのだ。

これからも一生「4番手のわたし」だけど。お仕事も、ヨガも、エッセイも、カウンセリングも、いつも本気だよ。私の中で揺るがない本気をひとつ最後に言っておく。

わたしは
あなたの苦しみをどうにかしてあげたい。

いつもそう思っている。これだけ。これだけだ。画面の前にいる、あなたに向けて書いている。目の前の、大切な人を救おうと頑張っているんだ。これだけは、誰にも負けないよ。そんなことで勝っても仕方ないし、表彰台にはたてないけどね。ただ、拍手が聞こえなくても、メダルが貰えなくても。私のオリジナリティは悪くない。なんかそんな気がしたんです。


私のオリジナリティは誰にも負けない。
そう思っている。

誰にも勝てないけどね。
それがわたし。


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