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コンペは優劣ではない。相性だ!

イラストレーターやってると、コンペってのが結構ある。
クライアントさんや広告代理店さんが
イラストレーター何人かに声をかけていて、
サンプルとかラフとか見て良かった人を採用。という流れ。
サンプルはすでに制作されたものから判断されるんだけど、
ラフだけ描いて貰えますか?とか言われて描く場合がある。
不採用の場合、ラフ代を少し貰えることもあれば、貰えないこともある。
自分のやりたい内容のお仕事相談が来て、それがコンペだった場合、
喜びと不安が同時にくる。
「ついに○○のイラストが描ける!……かも!?」
かもなのだ。何人に声がかかってるか分からない。
何度かコンペのお話いただいたことがあるんだけど
「ちなみに何人くらい声かけてるんですか?」と聞くと
だいたい3~4人くらいが多い印象。そして
「うちの会社からは4人なんですが、クライアント様が他の代理店とかにも  相談してる可能性があるので、それは分かりません」
ということもある。
だいたいラフの出来具合で決まるので通常のラフより描き込む。
なんなら、もう完成間近なクオリティまで仕上げてしまう。
採用なら全て報われるわけだけど、不採用はキツイ。
作業的なこともキツイんだけど、思いを込めて制作して
「すみません、今回は別の人に決まりました」と言われる。
で、この経験はイラストレーターになるとほぼ絶対に通る道だと思う。
そしてこの経験は1度や2度ではなく、
日常的に当たり前のように繰り返される
そして落ち続けることを私はコンペ地獄と呼んでいる。
これに耐えきれないで、折れてしまうイラストレーターさんもいます。

私は一年くらい前に、個人的にはすごく大きなコンペがあって、
絶対にやりたい!と思いました。

報酬の概算では当時の私のイラスト月収入の10倍
日本全国展開のお店に並ぶ商品のデザイン
世界トップクラスの漫画とのコラボ
(私が学生自体模写をしたようなリスペクト作品)

私のようなタイプのイラストレーターに声がかかるのだから
ファンアートではなく、個性的でオシャレなデザインが求められている!?
そう思い、何日も描けて何案も出した結果…
担当者は気に入って頂いた(らしい)ですが、選ばれず。
実際に採用されたイラストは私のより優れているから当然!
さて、どんなものが採用されたのか!
と半年後くらいに商品になったものを見て愕然。
…全然イケてない(すみません。個人の見解です)
ぬりえの線画のような、めちゃくちゃオーソドックスなベタなやつ。
原作をトレースして、劣化したような(失礼)
そこで悟りました。そして悲しみよさようなら。

コンペは優劣ではない。相性だ!


だからコンペ落ちて落ち込んでる人時々見かけるけど
大丈夫!君のイラストは最高に良かった!と言いたい。

決まりそうで流れたりコンペで選ばれなかったりしても、
それは優劣ではなく、企画に合ってるかとか予算とか
やっぱりイラスト自体使わないことになったとか。わからんし、大丈夫!
自分のスタイル変えなくてよし!選ばれるイラストにせんでよし!
このままの絵を気に入ってくれるクライアントさんとのご縁が
これからある!次いこ!
そう思うようになりました。

たぶんベテランや大先生でもこういうことはあるんだと思います。
よし!コンペの声がかかるようになってきたぞ!
前は声すらかけて貰えんかったからな。
たまたま。もうこれはご縁ですよ。
声がかかるってのは、声がかかるレベルまでは到達できたってこと。

1/5で採用になるなら、5回来たら受かるってことやもん。
100発100中じゃなくて良し!
落ち込んでる時間、次に向けて進めば良し!

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