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お薬も「治る力」の味方になってもらおう

クロニンジャー博士のTCI理論では、
「新奇性追求」タイプ → ドーパミン受容体がモリモリ、
「損害回避」タイプ → セロトニン受容体がもりもり、
「報酬依存」タイプ → ノルアドレナリン受容体がモリモリ、

と、生まれ持った気質を性格検査で調べて、
脳内の受容体状況を推察できるので、
これは、脳内健康習慣の改善にも、
役立つのではないかと、ふと、思う。

セロトニン受容体の脳トレが、
朝の光、運動、食事、規則的生活だとしたら、

「一日一つ、やったことのないことをする」習慣、は、
新奇性追求を、練習することになるから、
ドーパミン受容体の脳トレになるかもしれない。

ノルアドレナリン系は、依存報酬系だから、
逆に、現代社会で過剰になりすぎている人が多いと思われる。
刺激の強いもの、テンション上がること、を減らして、
受容体を減らしておいたほうが、生きやすいかもしれない。

でも、自力で脳の筋トレして、せっせと受容体を増やすのは、
なかなか大変なことではなかろうか。
毎日早起きして、散歩して、新しいことして、節制した養生生活をする。。。そりゃあ、脳内環境にいいには違いないけど、かなりの努力がいるし、特に、弱っているときなんかは、ちょっとできない。

お薬は、そんな脳内環境を、サポートしてくれているわけですから、スグレモノです。どの受容体に働きかけて援助するかのプロファイルも、
ある程度は、解析されていて、それぞれの神経系を補助してくれている。

お薬を、症状を叩く物質、治す力のある異物、敵みたいにワルモノ扱いするのではなく、
自分の持つ「治る力」のどこを補助しようとしてくれているかの意図、
つまり、”お薬の気持ち” を理解してあげて、優しく迎い入れ、
自分の治る力に、味方につけてしまおうっていうアイデアは、どうでしょう。

うつ病の病態を詳細に観察した、精神病理学者、笠原嘉先生の、
何十年も前に発表されたうつ病回復過程の論文は、
現在の神経伝達物質の機能のカテゴリーとも一致していると、
近年また取り上げられるようになって、よく見かけるようになった。

セロトニン系、ドーパミン系、ノルアドレナリン系の機能と、
自分の持つこころの動きや、生活習慣との関係を知ると、

今の自分のこころの状況を少し客観的に眺めて、
生活習慣改善とリンクさせて、
回復に必要なものをイメージしやすいかも知れない。

お薬が、自分のこころのどの働きを、助けようとしてくれているのかを知って、そこを応援してくれているんだなぁと思うと、健気で可愛いヤツに思えてきませんか(笑)









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