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これ以上、いったいどうしろって言うんだ!と思った時に効く処方せん

呪文を唱えて良くなった患者さんのはなし

大嶋信頼先生の本のフロクで付いてきたカードがお気に入りで、
診察室の机の上に、いつも置かれています。

「やってあげる」のをやめる
「やってあげる」のをやめる

「やってあげる」のをやめる。

これ、魔法の呪文。

人間関係のストレスが強ければ強い時ほど、
いつもいつも、人に繰り返されてしまう人ほど、
この処方せんは、よく効くみたいです。

ムショーにムカムカする人間関係は、
謎に縛られている関係として現れてきますね。

上司と部下、
親と子供、
ご夫婦、パートナー関係、
ママ友グループ、
サービス提供者とお客さま、
・・・

ある患者さんは、このカードで、ハッとして、
ほんとにそうかもしれない~~!

と思って、実践していた所、

今まで抱えていたストレスが格段に減って、
パニック症状と、うつ症状が、
めちゃくちゃ減った、
という報告をくださいました。

その方は、このカードを写メに取って、スマホの待受けにして、
なんども自分に落とし込んでくださったそうです。

素直に、自分に正直に取り入れられるのが、
この患者さんのえらいところですね。
見習いたいです、患者さんの素直さ、率直さ。

「やってあげる」自分を考えてみると

「やってあげる」

そもそも、この言葉の中には、
なにか、怨念がこもっている気さえしてきました。

・こんなに尽くしてあげているのに!
・こんなに考えてあげているのに!
・なんでわかってくれないの!!
・理解しようと歩み寄ってあげているのに!
・こんなに我慢しているのに!
・これ以上どうしてあげたらいいの!?

初めは、親切や思いやりのはずなのに。

相手を、何とかしてあげなきゃいけない存在として、
考えてあげればあげるほどに、毒気を帯びてくる。

自分と同じように、思い通りにできない相手を、
無自覚なまま、上から目線になって、ウズウズしてきて、
いつのまにか、やっかいものに仕立て上げてしまっているのですね。

自分と同じ価値観で、自分と同じ考えをすることを、
うっかり期待して、強要してしまっていた。
被害者の顔をして、マウントをしかけているのは、自分だった。。
恐ろしく人権を無視した考えに気がついてしまうのです。

自己犠牲を手放す

身近な相手との関係をなんとかよくしようとストレスを抱えている時、
「これ以上、いったいどうしてあげたらいいのよ!」となってます。

実は、逆。

知らないうちにしてる自己犠牲(やってあげる)が、
相手をモンスター(やっかいもの)に仕立て上げている。

大嶋先生は最近のブログで、
「自己犠牲をするだけで、すぐに相手をモンスターに変えることができちゃう!」
と、楽しい表現をされていました。

モンスターは横暴でいい。
モンスターは感謝をしなくていい。
モンスターは平気で人を利用しても大丈夫。
自己中心的で相手の気持ちを考える必要がない。
相手の痛みがわかる必要がないから平気で傷つけるような発言や態度ができちゃう。

「無意識の力でモンスターがいなくなる」より

そんなモンスターな人に困りきっている時、。
「あ、自己犠牲してるかも」と、気がつくと、ハッとなって、
自分と相手にかけた呪縛が解けて、正気にもどる。

本当は、その人のこと、嫌いになんかなりたくなかった。
ほんとうは、ただ思いやりをあげたかっただけ。
もう誰かのために頑張らなくていい。
もっと自分の思いを優先してもいい。

自分にだけは、そんな本当の自分の思いを、
わかっておいてあげたいですね。











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