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非線形アイデア発想法で、内部監査室の業務を改善できるか!?

私は現在、小売業の内部監査室で店舗運営の業務監査を担当しています。
今回は、当室の業務改善を非線形アイデア発想法で分析したいと思います。
また、課題をシンプルにとらえるために、異動等で初めて業務監査をする方(新人監査員)に発生する問題点という切り口も付け加えます。

非線形アイデア発想法とは?

ここでの非線形アイデア発想法とは、『強制的に要素を結びつけ、発想を拡散していく方法』とします。

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課題1.初めて見る書類の判別

これは、新人監査員あるあるなのですが、業務監査で行った先の店舗で管理している書類が会社規定のものか、店舗でアレンジされたものか、はたまた、そもそも会社規定にはない書類なのか判断し兼ねることがあります。
なぜ、このような状況が発生するのでしょうか?
例えば、A社とB社が統合され、基本的にA社のルールが採用されているとします。この場合、往々にして、元B社の店舗ではB社のやり方が残ってしまうのです。
ただでさえ、監査員になりたての時期は確認する書類の種類と量の多さに圧倒されてしまいます。また、初めて見る書類は、事前にストックしている書類見本との突合せにも時間がかかってしまいます。

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解決案は?

書類の判別という要素に画像判定の技術を融合させて、カメラに書類を映すだけで規定のフォーマットかどうかを判別できたら、効率的になると思います。

この課題は、実際に試してみました!


課題2.書類作成とデータ集計が別作業

課題2は作業時間とエラーの削減がテーマです。
業務監査では、監査対象の店舗に行き、店舗運営を作業状況、書類の管理状況から判定し、監査講評会で監査結果を対象店舗の方々に伝えます。更に、結果はエリア毎に集計し、社内で情報共有されます。
①店舗評価
店舗の作業状況、書類の管理状況の評価はエクセルで作成したワークシートというフォーマットに入力していきます。このワークシートには、評価点数(数値)と具体的な内容(文章)が含まれています。
②監査講評会
監査講評会では、暫定結果の報告用に概況報告書を使用します。この概況報告書は①のワークシート上の結果(数値・文章)を転記して作成します。
ただ、概況報告書の作成は手入力による転記であるため、エラーの発生は避けられません。
③集計
②の概況報告書に記載されている点数を集計用のエクセルシートに転記して集計します。この転記も手入力のため、エラー発生の可能性は否定できません。

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解決策は?

書類作成・集計という要素にPC業務自動化という技術を融合させて、ワークシートの作成からデータ集計までを連携させることで、作業時間と人為的作業によるヒューマンエラーを削減できると考えます。
※ヒューマンエラー・・・人の行為で発生する過誤・失敗(ミス)

課題3.大量データからの抽出

課題3も作業時間とエラーの削減がテーマです。
店舗での業務監査の前に、事前準備としてデータを用意します。
例えば、本社で管理している勤怠関係のデータから、該当する店舗のデータを抽出し、更にルールから逸脱していると思われる方々のデータを抽出します。
問題点は、抽出したデータを一度、書類の形式にしてからワークシート(課題2で採り上げています)に転記しているところです。上記の勤怠データを例にすると、その書類で全体感を把握することはできるのですが、ワークシートに再度、転記する作業が発生しています。介する人が増えるほどヒューマンエラーの発生確率も高まります。

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解決策は?

課題2と重なる部分がありますが、集計という要素にPC業務自動化という技術を融合させます。その結果、事前準備の作業時間とヒューマンエラーを削減するとともに、新人監査員でもできるくらいの簡素化が可能になるでしょう。

最後に

当室が抱える課題に、新人監査員の視点とデジタルの要素を組み合わせて、改善方法を模索しました。
今の心境としては、デジタル関連のインプットを増やしたいと思っています。その結果、非線形的なアイデアがもっと拡散すると感じています。


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