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【映画感想】スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

皆さんはスパイダーマンと言ったらどの作品がすきですか?私は映画ばかり観ている人間なので、生まれて初めてスパイダーマンと出会った作品、サム・ライミ版の『スパイダーマン』(2002)と、ど根性ガエルのように愛嬌があった『ヴェノム』(2018)がお気に入りです。
そして何より『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)もだいすきな作品で、続編の公開を楽しみにしていました!楽しみにしていたのですが・・・情報量が多すぎる!何を書いてもネタバレに触れそうなので、読まれる際はご注意を!今回の映画感想は『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』です🕷



あらすじ

キングピンを倒したあともスパイダーマンの活動を続けてきた高校生のマイルス・モラレス。そこに新たな宿敵スポットが現れ、その戦闘でマイルスは先生との進路指導面談に遅刻してしまいます。このことがきっかけで両親とは口論になり「1か月の出入り禁止だ!」と父親から言い渡されてしまいます。そんなとき、もう会えないと思っていた別バースの友達グウェンと再会し、多次元移動装置を使って各バースに出現できること、スパイダーマンたちが集う組織『スパイダーソサエティ』の存在を知ります。また他のスパイダーマンたちに会えることに期待を抱くマイルスでしたが、そこで彼は衝撃的な事実を突きつけられてしまい―――!?

瞬き厳禁!?240体のスパイダーマン!

関わったスタッフはなんと1000人以上!それもそのはず、今作では240体もスパイダーマンが登場しているのです。まさにスパイダーマンのバーゲンセールですね(笑)
原作、アニメ、玩具、実写からやってきたスパイダーマンが大集合して、ワチャワチャ交流しているのがとにかくおもしろいです。この独特な画風は前作でも「現代アニメーションの最先端だ」と評価され、アカデミー賞も受賞しています。画風だけでなく、これだけのスパイダーマンが登場しているのにひとりひとりにドラマがあって、そこで繰り広げられる会話や行動も観ていてとても楽しいです。知っていれば知っているほど楽しめるよう、スパイダーマン作品すべてにリスペクトを感じさせるそんな映画です🕷

本作は二部構成!続きは来年公開!

何も知らずに観に行った方は特にムズムズしたと思います。実は本作、二部構成で前編にあたります。私も事前情報を完全にシャットアウトさせていたので知りませんでした・・・不甲斐ない。ただ、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)のような絶望的な終わり方ではなく、ワクワクするような締めくくりで、観終わったあとの気分はとてもよかったです✨
続編の『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』は2024年に公開予定となっております。果たして、マイルスの運命がどうなってしまうのか・・・来年が待ち遠しいですね🕷

個人的な感想

同じスパイダーマンなのに全然違う!癖のあるスパイダーマンがたくさん登場してくれて、とても楽しかったです!が、本当に頭が疲れました・・・!冒頭でも綴ったように本作は情報量が多いので、全部は語れません。その中でも特に気に入ったもの・気になったものをピックアップしていこうと思います。

まずはカノンイベントについて。本作でマイルスは「どの次元のスパイダーマンでも必ず通る確定イベント」の存在を知ることになります。スパイダーマン作品を何本か履修している方ならピンとくると思います。ベンおじさんの死、MJに恋をする、「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という名言を聞く・・・どの作品にもそういう描写があります。
それらを経験することで皆スパイダーマンとなり成長していくのですが、その思想を強く訴えているのが『スパイダーソサエティ』の創立者でありリーダーのミゲル・オハラで、そこに所属しているスパイダーマンも基本的にはその思想を持っています。ミゲルは2099年の未来を生きる真面目で厳格な性格のスパイダーマンなのですが、その世界は独裁主義であり、故に彼自身も「カノンイベントが起きないと世界が壊れる」とスパイダーマンたちを脅し、秩序を守ってきました。しかしマイルスが「未来のことは自分で決める」と拒否したことで、スパイダーマンVS全スパイダーマンへと発展します。

そんな中で、マイルスの味方になってくれたのがスパイダー・パンクです。彼はオールドヨークという70年代のイギリスをモチーフにした世界からやってきており、ギターを使った技を持ちます。ロックバンドをしていることからグウェンとも仲が良く、マイルスは嫉妬していましたね(笑)実はこのパンク、ミゲルとは違い反体制派でありアナーキーの世界で生活をしています。最初こそは組織内に居たものの、ミゲルの言動をプロパガンダとして捉えており、マイルスのサポートに回りました。この映画を観た多くの方がパンクに魅力を感じ、すきになったのは誰にも支配されない彼の生き方がクールでナイス・ガイだからでしょう。もちろん私もだいすきです🎸

fanart@rayu9595

もうひとり、マイルスの味方になってくれたのが前作でも登場したピーター・B・パーカーです。彼はミゲルの言い分にも理解を示し、マイルスの説得にも回りましたが、そんな中でミゲルに自身の赤ん坊を抱かせようとする場面があります。本当にたった数分・・・いや数秒だったかもしれません。短いシーンの中で彼は「予測不可能で思い通りにならない、それが子供というものだ」と、追われるマイルスの肩を持ちました。B・パーカーは前作で「子供を持つのが怖くてMJと別れた」と語っていましたが、マイルスと出会ったことで未来が変わり、MJとの間に赤子を授かりました。良いように未来が変わったことをミゲルに伝えようとするシーンでお気に入りです。

お気に入りシーンと言えば、スパイダーマン・インディアとマイルスのチャイティーのくだりがすごく可愛かったです☕彼の住むムンバッタンはアメリカとインドが混ざった世界なのですが、どこもかしこも渋滞していて、でも町の人は気にせずチャイを楽しんでいます。陽気でカラフルな世界観と、インディアのデザインが個人的に一番すきでした!

果たして、カノンイベントは本当に必要なのか?マイルスの想い描くカノンイベントのない新たなスパイダーマンが実現されるか否か、そして全スパイダーマンとスポット、新たな敵との対決は続編で判明されることでしょう。本当に来年が楽しみです!

らゆらゆ

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