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英CPIは上振れ!ポンドはどこまで行く?本日はパウエル議長の議会証言あり | 株・為替相場分析(2023年6月21日)

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英CPIは予想を上振れでインフレ高止まり

本日発表された英CPIは、前年比の予想値8.4%に対して結果は8.7%と、予想値を上振れしました。さらに、前回値が8.7%だったことを考慮すると、イギリスのインフレは全く落ち着いておらず、むしろこれから再上昇するのではないか、という不安さえ頭をよぎります。

これを受けて、イギリスの政策金利が6%まで上昇するのでは、という懸念が生じています。現在の政策金利は4.5%ですから、これから1.5%もの利上げが行われる可能性があるということです。これでは、イギリス経済の景気後退不安は拭えないため、ポンド高やイギリス株の下落が予想されます。

ポンド円の4時間足チャートを見てみると、今年の上昇トレンドに対する並行チャネルの上限に当たって下落を開始したように見えます。数日単位の短期間では、並行チャネルの中央線および、チャネル下限までの下落を想定したトレードが良さそうです。

もちろん、本日発表のCPIが上振れしたことにより、明日の政策決定会合ではBOEから利上げに対して強気のメッセージが発せられる可能性が高いと思います。その場合、ポンド円は当然上昇方向への圧力を受けるので、一段とポンドが買われていく局面も想定する必要があります。そのパターンでは、政策決定会合後に強烈な上昇が生まれるはずです。

アメリカの住宅市場が回復

続いてアメリカのマーケットに目を移すと、昨日は住宅着工件数が予想値よりも大きく上振れしており、米住宅市場が回復の兆しを見せ始めました。

これは、FRBにとっては悩みの種になりそうです。というのも、足元のFRBの政策スタンスが「利上げ停止」に傾きつつあるのに対して、今回の住宅市場の強さが示すのは、「インフレの高まり」であるため、FRBには利上げ圧力が働くからです。これまでは住宅市場が低迷していたので、FRBも利上げ停止論を発しやすかったのですが、ここにきて住宅市場が回復しているようだと、米経済全体のインフレが再度上昇に転じる可能性があるため、そう簡単には利上げを停止できなくなります。

パウエル議長の議会証言に注目

さて、このような混乱要因に対して、本日の23時にはパウエルFRB議長の議会証言が控えています。ここでは、先日のFOMCで示された「年内2回の追加利上げ」や住宅市場の回復に関する発言が注目されます。それらの発言の中身がインフレの高止まりを強く示唆するもの(=タカ派)なものであれば、連日お伝えしていた通り、ナスダックやダウなどの指数は下落方向へ、米債券利回りやドルは上昇方向へ動くことが想定されます。

ナスダック先物:テクニカル分析

ナスダックは、4時間足200MAとの乖離が目立っており、連日伝えている通りFear and Greed Indexも「Extreame Greed」であることから、短期的には大きめの調整を想定する必要があります。4時間足や日足レベルのMAにタッチした後の反発等を確認すべきフェーズであり、今は「待ち」の一択だと思います。

日経225先物:テクニカル分析

日経平均もナスダックと同様に、4時間足200MAとの乖離が深刻なレベルに達しています。週足レベルのRSIも買われすぎのサインを発しているため、米株指数とともに大きめの調整を想定する必要があります。

直近ではバフェットが商社株の買い増しを発表しているものの、その効果は長く続くとは考えない方が良さそうです。上がったものはいつか下がる運命にあります。もちろん、中期的には上目線で良いと思うのですが、数日〜数週間の短期レベルでは調整からの押し目買いを狙いたい場面です。

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