天国は15cm上空にある ~2016.10.2ペルシアンズ@新宿motion~
今日、ペルシアンズというバンドのライブ、「グッド・ヴァイブレーション・ベリー・グッド」という最強のアンセムが鳴ってる最中、バンドメンバーや客と一緒くたになって飛び跳ねてたら、
一瞬、ほんの一瞬なんだけど、
「あれ、今、完全に記憶無かった、意識なかった、音楽に〝同期“してた」
という瞬間があって、地から宙へ2往復、おそらくその程度の短い隙間だけど、私は確実に「トベ」てた。
ほかに音楽で「トベ」た記憶はただひとつ、高校時代にオーケストラでトランペット吹いてた時に、自分の楽器からトロンボーンの音がした時だ。
「え?! 今、ド吹いたのに低いミが出た?!」と思った。
あれは、自分が音を出した瞬間と、真後ろのトロンボーンが音を出した瞬間が完全に“同期”したのだった。よくオーケストラでは「全員で大きな楽器一つを吹いているように」と指導されるが、それが体現できたのは3年オケをやったうちの、あの一瞬だけだった。
それほど、それほど、集中は、充実は、トランスは、日常生活の程遠くにある。そしてそれほどの遠くからそれを鷲掴みにしてこちらにもたらしてくれたのが、ペルシアンズという司祭だ。
神と寝たい、音楽と寝たい、ペルシアンズが今日、神に15cm近づけてくれた。
オーケーありがとう、コツは掴んだ。
あとは自分でやる。
ずっと、「寂しい」、「人とつながりたい」、と思っていて、
だから人と一緒にやれる「バンド」という芸術形態がすごく羨ましくて、憧れたり、嫉妬したり、バンドマンに惚れたりしてみた。
でも違った、私は、「人とつながれなくて寂しい」んじゃなくて、「神と会えなくて寂し」かったんだ。
紙の上のトランスなら、何度もしたことあるだろ。自分のアンセムは自分で書くしかないんだよ。
今日は、ほぼ初めて、珍しく、良いライヴの後にいつも必ず訪れる寂しさの反動が無い。
「後からこんなに寂しくなるなら二度とライヴなんか行かなくて良い」と思わせるほど、強烈な、神への片思いの辛さが今日は、内にしまいこめている。
やることが分かってるから。
ペルシアンズ、大事な大事なファーストシングルのライナーノーツを私に書かせてくれてありがとう。
2016.10.2よりペルシアンズ「グッド・ヴァイブレーション・ベリー・グッド」というシングルが発売されます。
CD買ってもライナーノーツなんか一切読まない渋澤怜による、ライナーノーツの概念を覆す渾身のライナーノーツはこちら
ペルシアンズのライヴ会場で購入可能です。http://thepersians21.wixsite.com/persians
渋澤怜からも若干枚数購入可能なのでTwitter@RayShibusawaか、info@rayshibusawa.her.jpにご連絡ください。
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