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理解してもらうために伝えること

見た目から想像していたよりひどかった。何があったんだろう。ここまで人を変えることって、どんなことだろう。想像することが得意で、人と遊んだり話をすることが好きで、アイデアを生み出せる子どもだったのに。

先日、教育委員会から「まだ地域に戻っていないのですか!」と言われた。だけれど、こんなに閉鎖的になってしまった子の状態をどうすれば良くなるのか、全く検討もつかなかった。学校や登校なんて考えられなかった。

地域では「高学年だから発達的に話さなくなるよね」との話もあったけれど、それとは違うものを感じた。何か新しい刺激を受けてみたら、何かが変わるのかなと地域を出て試行錯誤の毎日を送った。

■様子の変化

以前の状態。漢字検定に挑戦してみようかな、算数検定もやる、図工って最高に楽しい、音楽の演奏もできた、クラブは工作でうれしい、算数ってけっこう面白い、伝記って読むの楽しい、家庭科で卵ゆでた。

     ↓
    不登校になる

不登校の理由は話したくない、地域から出たくない、誰にも会いたくない、遊びたくない、目が合わない、そっけない返事、やる気ない、外に出ない、インターネットに執着、何かに興味を示さない、勉強めんどくさい、何もしたくないに変化。

     ↓
   各地を旅をして人の温かさを感じた。

少し目が合うようになった、知らない人と話す、知らない場所や事に興味を持てる、散歩に行く、建物を見るのが楽しい、外食を楽しむ、いろいろなホテルを楽しむ、勉強やろうかな、行きたい場所が見つかるようになった。

     ↓
   オンライン・スクールで趣味の合う友達ができた

興味や関心をMinecraftで友達と一緒に建築で表現するようになった。様々な建築に挑戦、コマンドなど様々な方法を探索し試す、オンラインで会話をしながら楽しく作る、共同でMinecraftの動画を作成する、オンラインで話が盛り上がりよく笑うようになった。

     ↓
   除々に良い方向へ進んでいる感じがしてきた!

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地域へ戻れば、待ち構えていたように学校関係の面談が待っている。
勉強についての話をしないといけない。
教育委員会へは、虐待していないのか?学習の機会を与えているのか?
子どもは元気なのか?を伝えないといけないらしい。

そこで、仮の質問を考え、伝えることを整理した。

■Q「教育の機会を与えているのか?」
(例:学校の授業)

理科・算数 実験や観察を家庭内で学習・10分問題×5/1日
国語・社会 読書・10分問題×5/1日
英語 プログラミング言語検索・翻訳からルールを見つける・
   広告を読む・英字新聞から単語を見つける・フォニックスで音読
家庭 家事・災害疑似体験
総合 オンラインスクールで創造・探求 
美術 がじゅく・美術館鑑賞・デッサン・絵画・マイクラ造形
音楽 オンラインコンサート・Spotifyで楽曲検索・創作ダンス・作曲
体育 海泳ぎ・登山・ハイキング・街歩き・自転車・テニス
道徳 高齢者の気持ちに寄り添い、不安について考え、声掛

■Q「地域を出て学びが出来ているのか?」
(例:学校の校外学習)

絵師の展示会見学・対話
博物館・美術館
各地を周る旅(歴史・文化・現地交流)

■Q「人と話し対話から学べているか」
(例:学校の委員会)

毎週オンラインで集合し、Minecraft共同建築について話し合い・活動
(課題の抽出・課題の分解・関係性洗い出し・
個別の対策・全体の提案・試行・振り返り
イニシアティブ・合意形成・提案方法・傾聴・発案・多様性の受け入れ)

■Q「交流し学ぶ機会があるか」
(例:学校の部活)

毎週仲間と新しいプログラミング(Java)に挑戦

■Q「他の児童と出会う機会がないのでは」
(例:学校内の交流)

日々オンラインスクールの交流・
オンラインスクールのスタッフやスクール生と会う
地方の学童と放課後遊ぶ

■Q「行事から学ぶことが多い学校のほうがいい」(例:学校の運動会)

オンラインスクールのイベント参加・発表会に出品
助成金を獲得し成果をプレゼンテーションした
オンラインスクールの行事に企画や運営に参加
家庭で日本の行事を楽しむ

■Q「保護者同士の交流はあるのか」

不登校の全国ネットワーク・グループに参加(保護者交流・情報共有)
ホームエデュケーション・グループに参加(保護者交流・情報共有)

■Q「教育の専門家に相談されたほうが」

オンライン・スクール(目標設定相談)で相談中
ソーシャルワーカー(全国の自治体の取り組みを知る)に相談中
不登校に詳しいカウンセラー(不登校の対応方法を学ぶ)の話を聞く
地域外の自治体(不登校経験者の講座)に参加

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このように書き出してみると、何も困っていないなと思った。
子どもも親も。高齢者の介護をしつつ、学びを考えてやっている。
相談できる人もいる。子ども同士の交流を見守り幸せを感じる。
学校からお小言を言われることがなく、心が穏やかでいられる。

これを教育委員会や学校が納得できるかどうか?という問題だけ。

教育委員会の皆様、
学校の皆様、

どうか、この状況を受け入れ、認めてください。
子どもは元気で成長しております。