見出し画像

ベンゾジアゼピンの減薬方法_10_お薬が何㎎かは減薬に重要ではないが、安全のために重要である

(この記事の内容は私個人の知識・経験・得られた情報に基づく考察であり、減薬をされる方全員にとっての正解を示しているものではありません。お一人お一人にとって最善の方法を見つけるための参考としてご覧いただけましたら幸いです。)

減薬の過程で、初めにどのくらいの量の液体に溶かすかを決める際や、今日どのくらいの量のお薬を減らすかを考える時に、お薬が何㎎であるかを考える必要はありません。
何mg かではなく、何%であるか、何ml中の何mlであるかを考えます。私はそれを自分で分かりやすくするために、お薬1錠を100mlの水に溶かして減薬しました。そうすれば、1mlは1錠の1%、0.1mlは0.1%と、何も考えなくても換算することができます。

一方、そうは言いつつも、私は毎日、今自分が内服しているお薬の量が何㎎になるのかを計算し、紙に記録していました。
何のためにそうしたかというと、人に助けを求める際に誤解が生じるのを防ぐためです。
例えばマイスリーは5㎎錠と10㎎錠があります。
例えばですが、急に何かの病気やケガで入院したりした際に、マイスリーを10%内服していますという情報のみが伝わってしまうと、本当は5mg錠の10%の0.5㎎を内服していたのに、10㎎錠の10%の1mgを投与されてしまうという事態が起こりかねないと考えたからです。

毎日調剤をしていると、頭の中は、今日は何mlお薬を減らそうか・・今日は何mlのお薬を飲むか・・と考えるだけになってきます。
しかし、「お薬をどのぐらいの量、内服していますか?」という質問に、「○○mlです」と答えても、何mgの錠剤を何mlの液体に溶かしているのか分からなければ、正確な量を人に伝えることができません。
ですので、自分の頭の中だけでは無く、他人にも理解してもらえるように、薬剤名と何㎎錠を使用しているか、何mlに溶解し、何mlを捨てて、何mlを内服していて、その量が薬剤量に換算した時に何mgに相当するかということが分かるように紙に書いていました。

この際、薬剤の量のmgとは、錠剤を秤に乗せて測定した時の重さを指すのではありません。
レンドルミン0.25㎎錠の0.25㎎は有効成分の含有量を示しています。
お薬の錠剤は多くの場合、有効成分に賦形剤という添加物を加えて扱いやすい大きさにされています。
例えば、マイスリー5㎎錠の錠剤の重さを量ってみると平均で一錠約92㎎、レンドルミン0.25㎎錠は約168㎎でした。天秤で量りながら減薬をする場合には、この一錠の重さを測定していくことになりますが、液体に溶かして減薬する際は、この重さを意識する必要はありません。
私は、錠剤の実際の重さではなく、有効成分を何㎎内服しているのかを記録していました。
例えば、レンドルミン0.25㎎錠を100mlの水に溶かして10ml内服しているのであれば、0.025㎎のレンドルミンを内服していますということになります。

私は、自律神経系の発作が起こると会話をすることが難しくなりますので、不測の事態の際に十分に人とコミュニケーションをとる事が困難です。
なので、このように事前に様々な想定をして、なるべく正確な情報を人に伝えられるように可能な限り準備していました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?