芸術の振興とかいう大それた野望のもとに。

まず、結論になるような話をします。興味がある方はなぜこのようなことをするに至ったか後半部分にまとめますので、読んでいただけると幸いです。

活動の話

NPO法人を立て、芸大生を起点に日本のあらゆる表現活動の根幹をより良くするような活動をより本格的に行おうと思っています。

ただし、NPOの活動は一人ではできません。たくさんの協力が必要です。
我々とともに、以下に挙げていくような活動のお手伝いをしていただける方がいれば何人でも募集します。

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・理念

この法人は、芸術・芸能・音楽などに真剣に取り組んでいる多くの人たちの作品が、町おこし・観光の振興・販促などさまざまなかたちで社会に浸透していくことで、日本、ひいては世界をクリエイティブにしていく、あるいはその地盤を築くべく教育・労働のかたちをより良く変えていくことを目的とする。
(作成中の定款より引用)

前提

定義
アーティスト:制作活動、デザイン(雇用形態を問わず)、音楽活動、その他一般的に芸術に関わる物事を仕事にしている、あるいは部分的に仕事にしている方々。
支援者:下記に述べていくようなアーティストの活動においての様々な課題(以下、断りなく「課題」というとき、これはアーティスト活動においての課題とする)を解決すべく、様々な形で活動を行っている、あるいは模索している方々。なお、この「活動」は、営利・非営利、あるいは個人での活動・団体での活動を問わず、事業/ボランティア/その他すべての活動形態を含み、Artnixが想定しているものでない課題であっても公益に準ずるものであれば認める。

 さて、アーティスト業界は、ある意味ですでに飽和状態にあるといえる。しかしこれは、大きく3つの問題を抱えていると考えている。
1,           必ずしも適切な金額でアーティスト活動を行えていないこと。あるいは、アーティスト側も自分のスキルや創作物の価値を低く見積もっており、損している。
2,           必ずしもアーティスト活動に専念するだけでは生きていくことは難しく、マーケティングの領域が必要になってしまう。
3,           日本では未だ「アート」というものへの価値の見積もりが低い。文化の振興において必要条件ともいえるアーティスト活動が軽視されている例が多い。

これらは大まかに一つの問題に集約される。「アート」の価値が低いことである。

たとえばアメリカでは、学校教育においてミュージカルや演劇の干渉が推奨されており、学校の外でのフィールドトリップの一環として、生徒たちが劇場やミュージカルの公演を鑑賞することはよくあることである。結果、人々は演劇にたいしての審美眼が養われ、地域のミュージカルや劇の質が大きく向上したといわれている。
 これは一つの例に過ぎず、またこれだけがアメリカのミュージカル文化の盛んな理由であるとは到底言い難いが、それでも人々が表現活動に触れる機会を増やす、また表現者が人々の目に触れられる機会を増やすことは、日本の文化の振興において絶対条件であると考えている。

具体的にやりたいこと

ここまでを踏まえ、Artnixで行っていきたい活動は以下のように分類される。
1,           表現者がそれぞれの創作物をより簡単に、より明快に多くの人の目に触れられやすくするための活動。
2,           上記活動によって雇用機会の拡充・需要の拡大が起こり、結果として経済活動の活性化が起こることを見越した活動。
3,           アーティストが集まり、技術交流であったり、合作であったり、あるいはプロジェクト単位で案件を受けたりする活動。
4,           行政との連携を行い、まちづくりの推進、観光の振興に寄与する活動
5,           社会教育の推進、学術・芸術の振興を目的とした活動。

それぞれ順に具体的な活動の展望を説明する。

1,表現者がそれぞれの創作物をより簡単に、より明快に多くの人の目に触れられやすくするための活動。
これは明快に展示会やセミナーがわかりやすいだろうか。絵画の展示だけでなく、空間デザイン、モニュメント、あるいは舞台、映画、音楽などさまざまなイベントを打っていく。売り上げからパーセントをいただく形で収益をあげる/赤字にならないようにする。

2,上記活動によって雇用機会の拡充・需要の拡大が起こり、結果として経済活動の活性化が起こることを見越した活動。
これは1がある程度安定して回るようになった後の話なので未だ曖昧であるが、仮に展示会などを見て「素敵だな」と思ってもらっても、名刺くらいしかそのアーティストにつながる手段が得られないというのはいささか薄いような気もする。その場でなにか依頼が決まったり、アーティストに利益が回るような構造を作れたら良いなと思う。後述するPortableなどにも繋げていける場合もあるだろうか。

3,アーティストが集まり、技術交流であったり、合作であったり、あるいはプロジェクト単位で案件を受けたりする活動
4,行政との連携を行い、まちづくりの推進、観光の振興に寄与する活動
この2つはおおむね同じと考えてよい。
3について、グループ展やコンセプトで何人か募る形の展示、あるいはプロジェクト単位のような依頼などは現状でも芸大生を大量に集められていることもあり非常に受けやすいと考えている。大きいサイズのプロジェクト、特に行政と連携してまちおこしなどに関わるアーティスト活動ができれば社会的意義も大きい。1で述べたもののうち映画祭のようなものは、公共施設を借りるなどの連携で設計していっても良い。

5,行政との連携を行い、まちづくりの推進、観光の振興に寄与する活動
先のミュージカルの例に述べた通り、教育も課題を解決する大きな一歩だと考えている。もちろん先の話にはなるが、ある程度実績をもち、また支援者の繋がりを多く持ち、あるいは統制できるようになれば、これも非常に公益的なイベントができるはず。クリエイター向けのイベント、支援者向けのイベント、アートの購入者層や支援者に向けての施策、行政に向けた施策、そして子供や学生、世論に向けて働きかけてくことで我々の理念は初めて達成されると考えている。

はっきり言って収益としては乏しく、展示会やイベントで出た収益、パーセント、あるいは行政をはじめとするところからの大きい依頼が主になるだろう。よって、たとえばpixivやfantiaなどのような月額制の限定サービス(DAO形式などもよいかもしれない)、クラファン、寄付金、補助金/助成金なども積極的に受けていかないとなかなか厳しい状況といえるだろう。いちはやく日本中に活動が広まり、共感を得て繋がりを増やしていくことを最優先に動いていかなければならないと考えている。

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ここからはシンプルに僕の話なので全然NPOの話とかしてないので、興味ある方だけ読んでください!!


僕の話

僕は開成高校を出て、大学には行かずにさまざまな仕事や活動をしている20歳です。営業やマーケティング、家庭教師やマジシャンなど、いろんなことをやってきたし、やっています。
 僕なりの信念や考えを強く持って人とは違う変わった道を進んでいく中で、僕自身のアイデンティティはかなり実利から遠いかもしれない、と感じてきています

それを強く感じたきっかけは「芸術大学」とのかかわり、そして「Portable」との接続です。


ちょうど約一年前の9月に、僕は京都芸術大学と関わり始めました。友達が紹介してくれて、学祭に行ってみたのが最初のきっかけです。

絵も描けない、音楽もやっていたわけではない、なんなら図工とかちょっと苦手だな~くらいの平凡な僕にとって彼ら彼女の才能というものはそれはそれは素敵で、羨ましいとかいう陳腐な言葉では表せないなにか心を動かす感情がありました。その日に僕は東京から京都に引っ越すと宣言し、翌年5月には京都芸術大学の近くに引っ越してきたわけです。

もちろん才能は才能それだけでは開花しません。絵がうまい人だってたくさん練習や努力を重ねてきただろうし、そんなのはきっと当たり前で、だから羨ましいな~で終わらせてしまうのは違うなというか。その才能と努力の結晶をそのまま燻ぶらせるだけで、ちょっと趣味だとか特技だとかで終わらせてしまうのはもったいないなと思ってしまったのです。

そんなときひょんなことから株式会社Portableと出会いました。代表の小林くんは現役の京都芸術大学の生徒で、デザイナーとして経験を積みたい芸大生と企業のクラウドソーシングサービスを展開しています。まさにその企業理念に共感し、現在僕はそこに取締役として関わっています。

さて、前述のとおりPortableは芸大生のデザインという側面をサポートするサービスです。これからこの企業やサービスがスケールしていっても、この展望は変わりません。

しかし、芸術というものにはもう一つの側面があり、これが自己表現だというわけです。これをPortableの枠組みの中でサポートしていくのは難しい。

なぜなら、自己表現というものは、ある意味で利己的というか、必ずしも社会に迎合するために作られたものではないからです。芸術をお金にする、という作業工程の中において、「バイヤーのために作る」という点が大幅に狭まるからです。

なので、これをビジネスモデル化するのは難しい。もしかしたら僕の知恵や工夫が足りないだけかもしれませんが、僕にはこれを達成しながらも自分も稼げるような革新的なアイデアは出せなかった。

でも、これは絶対に公益的だとも思うのです。「場所は空いていてモニュメントでも建てたいな~」みたいなあいまいな、でもクリエイティブを求めた需要だったり、アトリエや展示会の拡大などもやっていきたい。そもそも芸術の発展、日本の文化の発展を希う人も大勢いるはず。問題は、それがお金になりにくいことと、そのせいで折角の才能と努力を「ただの思い出」にしてしまうことが沢山あることです。

僕らはNPO法人や社会の仕組みについて無知ですが、今芸術大学に最も近い起業家であることは断言します。お力添えや応援の声をいただけると嬉しいです。

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