Happy！Book！Making！ -66- #ppslgr
鏡面装甲反射光を全身より放ったビッグサイト武者はまるで虚像がぶれる様に分身していく！しかも、増えた二体の特徴を見れば一体は薙刀を、もう一体は手甲より長大な三本の爪を備えている別個体だ！
「卑怯とは言うまいな、コワッパ共？元よりこちらが多勢に無勢なのだからな」
「上等！」
「先ほどまでの様にはいかない！」
奇妙な人型兵器が見守る死の荒野の上で、三者三様に相対する！薙刀はアークデウスが！鍵爪が金獅子が！そして大剣を備えた個体には俺があたる！
「さあ、さあ！貴様らの本気とやらを見せてみよ！」
「言われずとも！」
大地にクレーターがイクサの脚部によって刻まれ、舞い上がる土埃を伴って眼前のビッグサイト武者へ肉薄する！突き出された剣の切っ先を急角度の方向転換から寸前で回避すると、更には大剣を跳び越す様に反対側へ跳躍する！相手も得物を跳ね上げて押しとどめようとするがこちらが速い！
「ここだ！」
「グヌゥーッ！？」
超密着距離から、がら空きになったビッグサイト武者の脇腹部へ掌底を当てれば、零距離で量子励起による一撃を加える！光と共に熱と衝撃が武者の胴装甲を焼き撃ち抜く！敵の仮想装甲を貫き、鏡板が融け砕け破片が大地に舞い散った！油断なく再度バックステップからの間合いを空ける！
すぐに体勢を立て直した敵機相手に油断なく徒手空拳を構えつつも、残り二者の戦いぶりを見守る。膠着状態を先に破ったのは薙刀武者による裂帛の気合を伴った突きだ！まともに受ければソウルアバターとて風穴が空く一撃をM・Jは左腕に手にしたシールドの前面でもって受け流し、続いて銃槍剣でもって薙刀を打ち払いつつのカウンター突きを放つ！頭部眉間を貫くが浅い！
「やるな若造！」
「薙刀だけなら何とでも！僕に当てたいなら刀も合わせて持ってくるくらいじゃないとね！」
「言いよるわ！」
薙刀武者は左腕を振るうと、まほろばの如く一振りの刀を掴み、薙刀との二刀流として威圧的に大仰な構えを取った！
「あ、いやホントに二刀流にしなくても」
「問答無用！」
人間であれば、薙刀と刀の二刀流など持て余す者がほとんどだろうが、相手はソウルアバターである。電光石火の如く薙刀を突き出し薙ぎ払ったかと思えば、間髪入れずに追い打ちの縦斬りが畳みかけてくる！見事な盾捌きで突きの初手を捌けば、続いての縦の一撃を銃槍で逸らし隙を晒した所を大質量の蹴りで胴をうがつ！
「ヌゥーッ！」
「ひゃーおっかない、一応薙刀と刀のセットでも捌けるんだけどさ！」
アークデウスはそのまま間合いを踏み込みから大きく縮めたかと思えば丁々発止の剣劇に持ち込む！双方長物同士ではあるが、盾がある分密着距離ではM・J側が有利と見て取れる。竜機は右側に回り込んで薙刀と刀の連撃を盾にてまとめて受け流しながら、再びのカウンター斬り！ビッグサイト武者の胸甲を深々と割り裂く！
【Happy！Book！Making！ -66-：終わり：その-67-へ続く】
今年の冬コミに参加します！
一話はこちらからどうぞ
まとめマガジンはこちらからどうぞ
弊アカウントゥーの投稿はほぼ毎日朝7時夕17時の二回更新！
主にロボットが出てきて戦うとかニンジャとかを提供しているぞ！
ドネートは基本おれのせいかつに使われる。 生計以上のドネートはほかのパルプ・スリンガーにドネートされたり恵まれぬ人々に寄付したりする、つもりだ。 amazonのドネートまどぐちはこちらから。 https://bit.ly/2ULpdyL