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商業施設noteの日常 区画整理の日

 noteの施設内に、断続的に地響きが伝わっていく。区画内の隅っこになるうらぶれた胡乱窟「バー・メキシコ」でもそれは同様であった。揺れに伴って土埃が天井から降ってくるのを、瓶に入らないように避けながら黒尽くめはCORONAビールをあおる。
「おー、やってんなー」
「やってるって、今日何かあったかしら?」
 振動がなにゆえ発生しているか把握している黒尽くめに対し、つややかな黒髪をストレートに伸ばした、落ち着いた雰囲気の白衣の女性が問いかける。
「規約変更に伴う、規約違反者の退場処分なんだとさ」
「ごめんなさい、最近細かい所までチェック出来ていなかったんだけど……何が変わったの?」
「あー、二点だけだ。一つは未成年者の作品販売について、保護者の許可が必要になる方向に検討されてる」
「今までは大丈夫だったのかしら」
「今までは、まあ、そうだ。で、地響きが起こってるのはもう一つの理由。金額公表しての売り煽りの禁止だとさ」
「全然気づかなかったけど、そんな事起こってたの?」
「note全体では少数ながら起こってたらしい。俺も知ってあちこち巡回してみたが、非常に数は少ないにしてもあることはあったな」
 ま、信用の切り売りだから長続きしないんだが、と付け加える。と同時にまた大きく施設全体に振動が走った。
「それって、やっぱり作品の質に寄与しないからかしら」
「加えて、ろくでも無い売り方が流行るとプラットフォーム全体の雰囲気も悪くなるし、しかもそれで儲かるとなるとよりいっそう、売り煽りが流行って作品の質向上しようという意識は損なわれるからなー」
 また一度、noteが大きく揺れた。利用者が増えた分、ろくでもない輩もまた増えるのも自明の理であった。

空想日常は自作品のワンカットを切り出して展示する試みです。
要するに自分が敬意を感じているダイハードテイルズ出版局による『スレイト・オブ・ニンジャ』へのリスペクト&オマージュになります。問題がない範疇だと考えていますが、万が一彼らに迷惑がかかったり、怒られたりしたら止めます。

現在は以下の作品を連載中!

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ロボットが出てきて戦うとかニンジャとかを提供しているぞ!

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