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Happy!Book!Making! -68- #ppslgr

だが、少なくとも一回やられた程度では復活不能、という訳ではないらしい。現に、大剣武者の姿が蜃気楼のようにぶれると再び新たなビッグサイト武者が発生する。今度の個体は、黒塗りの長弓に矢筒を腰の装甲へマウントした弓兵仕様。その手に弓をつがえ、他五機から距離を取り支援射撃の構えを取る。

「やりおる、やりおるわ若造共!」
「そういうアンタは無駄にしぶといね!」
「閉会は16時、撤収片付けは15時にははじめなきゃならん。余り粘ってもらいたくはないな!」
「クカカカカ!後の事を気にするなど、まだ儂に勝てる気でおるのか!」
『おうとも!』

とはいえ、地道に倒していたのではいつになったら終わるか分かったものではない。分身を再発生するには最低でも一機は残ってないと不可能だとすれば、三体まとめて一度に破壊するのがベターだろう。RPGとか、あるいはシミュレーションゲームなどではちょいちょいある状況だ。

援護体勢に入った弓武者へ、掌底より弧を描く軌跡を放って牽制すれば、現在の状況を確かめる。アークデウスは引き続き大剣武者と死闘中。そして金獅子と爪武者の親子対決。

「父上ーッ!」
「ぬるい、ぬるいぞ息子よ!」

修羅の如き気迫でもって肉薄する法条に対し、親父は親父で決して手を抜く事無く応戦する!振り下ろされた剣に対し交差させた手甲でもって防げば、金獅子に対して伸びあがる膝蹴り!弾け飛んだ金獅子へと飛び掛かれば猫科肉食獣の獰猛さで長く鋭いかぎ爪を振るう!金獅子は空中で身をひねり剣を突き出して追撃を牽制するが、猛攻を完全には防ぎきれずにその身に爪痕が刻まれる!

「クゥーッ!?」

ダメージを受けながらも、金獅子は態勢を崩すことなく大地に着地!再び宿敵へと踏み込む!武器のリーチを活かす形で離れた相手に対し切っ先をかすめるように撫で切るも、左手の爪に受け流されカウンターの右爪が彼を襲う!咄嗟に剣を傾け必殺の刺突を受け止めた!

「かような愚直な太刀筋ばかりでは、いつまで経とうと儂には届かんぞ」
「まだだ……!」

不足しているのだ、経験が。法条はこの中で一番年若く、これまでに自分と同格かそれ以上の相手と戦う機会に恵まれなかったのだろう。それが彼の足を引っ張っている。弓武者の射撃体勢を鞭撃で妨害しながらも、現状のパワーバランスについて分析。M・Jと俺は首魁に対して若干有利だが、法条についてはやや不利がついている。このままそれぞれタイマンを続けた場合、とどめを刺すタイミングがずれてずるずると長引く可能性が高い。だが、

「ボクは、あなたを止めて見せる……!」
「……この父に向かって、そうまで啖呵をきってみせるか。ならば!自分が一人前の男であると、儂を斬って証明してみせよ!」

両者に漂うアトモスフィアがもう一段階、緊迫した状況となる。傷だらけの金獅子は、剣を構えればより強力なオーラを全身から発していく!

【Happy!Book!Making! -68-:終わり:その-69-へ続く

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