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映画評論家ごっこ〜実話編〜
面白そうな作品は一通り観ることにしているが、今回は実話を元に作られた作品で個人的に評価が高かったものを紹介させていただければと思う。
「ハドソン川の奇跡」⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
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事故の内容を知らない人でも、このパッケージを見ただけでおもしろ映画確定なのは共感してもらえるであろう作品の1つ。
2009年1月15日にニューヨークで起きた飛行機の不時着事故。離陸して間もないタイミングで鳥の大群が両方のエンジンに入り込み、エンジンが停止。この場合すぐに空港へ引き返すのが定石だが乗員乗客155人を乗せた機長の判断はハドソン川への緊急着水だった。過去にも水面への緊急着陸を試みた例はあるが、水面に着水するのは滑走路に着陸するのと同じくらいの衝撃で、もし少しでもバランスを崩せば機体は大破し、大勢の犠牲者を出すことになる。。
実際の機長と管制官との交信記録の音声が公開されているが、無事に助かったと知っていながらも実際の音声を聴くと当時の状況がいかに恐怖であったか、そして乗客が本気で死を覚悟した緊張感が伝わってくる。
「パトリオット・デイ」⭐️⭐️⭐️⭐️
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2013年4月16日にボストンマラソンの最中に起きた爆破テロ事件。容疑者を含む5人の命が亡くなり、負傷者は299名にも及ぶ。
アクションシーンが多く緊迫感と迫力ある展開に終始釘付け状態。分かりやすいイメージとしては海外ドラマの24。ジャックバウアーがテロリストを相手に闘うが、本作はマーク・ウォールバーグが警官役になりテロリストを捕まえるまでの実話を演じている。
エンドロールではバックミュージックと共に被害に遭われた方々によるインタビュー映像が流れており、事件の悲惨さを物語っている。
「バーニング・オーシャン」⭐️⭐️⭐️⭐️
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2010年にメキシコ湾で起きた原油流出事故を描いた作品。会社の杜撰な管理体制による人為的ミスで海底油田から天然ガスが噴出し大爆発。11人の死者を出し、原油が87日間海に漏れ続け甚大な環境汚染をもたらした事故。会社の経費削減とスケジュールが50日遅れていたことにより、本来実施しなければならないテストを実施せずに作業員に掘削作業を行わせたことが原因。
従来の映画であればあまり必要ではない会話やシーンが目についたが、不必要に思える会話を入れることにより、ただの再現VTRではなくドキュメンタリー映画に仕上がった印象。
「13時間 ベンガジの秘密の兵士」⭐️⭐️⭐️⭐️
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2012年にリビアの都市ベンガジで、イスラム過激派組織の武装集団がアメリカ領事館を襲撃した事件。大使を含む4人の職員が犠牲となった。理由はネット上で預言者ムハンマドを冒涜する内容の動画が公開されたからというもので、当時の国務長官であるクリントンの管理体制に問題があったのではないかとの声も。治安が悪い国にも関わらず大使館の警備は手薄で、門番すらおらずゲートを越えたら、いとも簡単に領事館へと侵入されてしまう警備体制。
ただの銃撃戦やアクション映画ではなく、宗教や国に関する違いを考えさせられる作品。
「アフターマス」⭐️⭐️⭐️
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2002年7月に271人が亡くなった飛行機の衝突事故。旅行から帰ってくる家族を空港へ迎えに行った旦那さん。しかし到着予定の便が遅れており、係の人に別室へと案内される。そこで告げられたのは事故により墜落して、生存者はいないであろうとのこと。
事故の原因は会社の体制によるもので、当日は電話回線の修理で5分ほど機長と連絡が取れなかったことに加え、本来であれば2人体制でモニター画面を監視しなければならないところを、1人で2台のモニターを見ながら機長と連絡を取り合うワンオペ体制によるヒューマンエラー。
後にニュースにより管制官の名前が公表されるも責任の所在は会社にあるとのことで判決は無罪。名前が公になったため、引っ越しをして別の街で家族と暮らしていた管制官だが、主人公は家族を失った苦しみから、その管制官の自宅を突き止め殺してしまう。。
淡々と起承転結を映画にしたような印象。
もっと事故の原因について触れて欲しかった。
実際に起きた話をVTRで再現したような内容に少し物足りなさを感じたが、事故が起きたことではなく、事故が起きた後に人間がどのような行動を取るかについて焦点を当てれば、非常に感慨深い作品。
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