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映画「14歳の栞」を観た3日後に息子の運動会を見に行った

息子が通う小学校の運動会。晴天に恵まれ、無事に挙行されました(来賓の挨拶みたい)。

あ、そういえば来賓の挨拶とかなかったな。
最近は開会式を金曜の授業中にして、本番が土曜。日曜休み、月曜の振替休日を経て火曜日に閉会式をしているそう。もちろん学校にもよるだろうけど、分散化、分散化。ここ数年のコロナ禍も多分に影響してると思う。誰か知らん議員さんとかの長い挨拶の途中でバタンって倒れる子ももういないんだろう。昔はテントって本部と来賓くらいにしかなかったしね。

今は子供たちも全員テントの中。定期的に水分補給して、無理をせず。30年、40年前と比べるとめちゃめちゃ暑いし。運動場で丸一日おるなんてもう不可能なんだと思う。

そんな令和の運動会ですが、それはそれでとてもよかった。
公立の小中一貫校なので、九つの学年が一堂に会する形式。黄色カバーのランドセルを背負い始めたばっかりの子から高校受験が控える中3生まで、おんなじ運動場に集まって精一杯やってました。

学年を超えたいわゆる縦割りってやつだったので、応援がすごく盛り上がってた。小さい子の玉入れは「いーち」「にーい」「さーん」ってみんなで数えてあげて、しかも1個差で勝敗が決まるとそりゃもう大歓声。別の学年がやる綱引きやリレーなんかもめちゃめちゃ応援してて、「ああ、なんて素直な空間」って心が揺さぶられてしまった。

子どもたちの声が響く学校行事に参加できることってほとんどなかったので、よかったな、ほんまにって感じ。ほぼマスクなしだったし。それは去年のモンバスとかでも感じたんやけどね。

奇しくも映画「14歳の栞」を観た直後。

この映画はとある中学校の2年6組35人全員に密着したドキュメンタリー映画。何年か前に封切りだったけど、やっと地元で観ることができた。感想はまたあらためて書こうと思っている。観てよかった。

映画の余韻で自分が中2だったころを思い出していた中、母校(正確には統合されて名称が変わったけど場所は一緒)で開かれた運動会。息子はまだその年になっていないけど、この場に中2の生徒たちはいる。

さっき「素敵な空間」って書いた。でも当然、この運動会の場をそう思っていない子もいただろう。逆にめちゃめちゃ楽しんでいる子もいた。嘘みたいに輝いてた。映画の中だったらあの子っぽいなとか思ったりもしたけど、でもそれもきょうだけの表情で実際はどうかわからんわけで。いやぁ、ほんまにいい映画だった。

おまけに自分の子もいずれ14歳を迎える。
どんな子になっているのかな。誰といるのかな。どんな子を(ひょっとしたら)演じているのかな。どんなことを考えているのかな。親に言えないこともあるだろうな。でも言えることは言うてよ。ずっと味方でおるから。でも大人になってもずーっと言わずにいくこともあるだろうな。とか考えた。

映画の中の数々のシーンや登場人物、そして目の前にいる中学2年生たち、数年後に14歳を迎える息子、中学2年を経てきた大人たち。

どの人もどの人も、いろいろ考えて考えて、今まで生きて、今を生きて。

わき上がる歓声の中、何とも言えない感情が駆け巡りまくった運動会でした。


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