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『役立つ読書』のための『初心者』向け読書法

こんにちは、らるです。

今日は、これから読書を始めたいと
思っている人向けに
読書法を書いていきます。

参考にしているのは
これまで何度も取り上げている
ショウペンハウエルの『読書について』です。

それでは、早速中身に入っていきましょう。

0.読書の目的は?~問いを立てよう!~

さて、みなさんは、
「何のために」読書をするんでしょうか?

きっと、色々理由はあるかと思います。

読書から得たいものに
正解があるわけではありません。

ただ、一つ大事なことがあります。

それは
「自分の頭でまず考える」
ということです。

数量がいかに豊かでも、整理がついていなければ蔵書の効用はおぼつかなく、数量は乏しくても整理の完璧な蔵書であればすぐれた効果をおさめるが、知識のばあいも事情はまったく同様である。いかに多量にかき集めても、自分で考えぬいた知識でなければその価値は疑問で、量では断然見劣りしても、いくども考えぬいた知識であればその価値ははるかに高い

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ただ、沢山知識を詰め込んでいるよりも
自分で幾度も考えた知識が少しあるほうが
価値が高いと言うことです。

読書というのは、
いわば「他人の頭を借りること」です。

あくまで「借りもの」です。
借り物を沢山詰め込んでも
「自分のもの」は増えません。

本当に大事なのは
「自分の頭で考えること」なんです。

そして「考える」というのは
「問いを立てる」こと
です。

ですので、まず、
読む本を選ぶ前にやることは
「問いを立てる」
ことです。

私は、読書をして何を知りたいんだろう?

という問いに対し
更に深めてみるということです。

例えば…

「本を読むのが、大事だって色んな人が言ってるよな…
それじゃあ、具体的には
『一体、どんな本を選んだらいいんだろう?』
『良い読書の仕方ってあるのかな?』
じゃあ、『読書について』書かれている本を探そうかな…」

…と、こんな感じです。

1.本を選ぶ ~キーワードは「古典」!~

本というのは、
毎日のように沢山出版されています。

その中から、一体どのように
あなたの問いに合う本を
選んだらいいのでしょうか?

あらゆる時代、あらゆる民族の生んだ天才の作品だけを熟読すべきである

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幸い私は早く青年時代に、A・W・シュレーゲルの美しい警句に行きあたり、以来それを導きの星としている。「努めて古人を読むべし。真に古人の名に値する古人を読むべし。今人の古人を語る言葉、さらに意味なし。

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要は「古典」を読めということです。

先ほども言った通り
本は日々、沢山出版されています。

しかし、そのほとんどは
数年もたたずに忘れさられてしまうものです。

その一方で、古典は
数十年以上…ものによっては
1000年、2000年という単位で
沢山の本の中から選ばれ続けてきた

ということになります。

つまり「良さが保証されている」本に
なるわけです。

自分が知りたい問いに対して
書いてくれている
「古い」本を選んでみましょう。

例えば、
「読書について」書かれている古典を
探すと、今回、参考にさせてもらっている
ショウペンハウエルの『読書について』が
出てきます。

1851年に書かれた本ということで
古典というにふさわしい本だということが
わかります。

2.本を読む…前に… ~事前に準備運動を~

本を選んだら、読んでみましょう!

…と、カンタンに行けばいいんですが
今回の記事は「初心者」の方向けに
書いています。

「それで読めるなら苦労しないわ!」
という声も聞こえてきそうです。

なので
現代のテクノロジーを活かして、
「読む前の準備運動」を
しておきましょう。

具体的には
YouTubeで解説動画を見てみましょう!

名作の古典については
解説をしてくれているチャンネルが
いくつか出てくるものです。

例えば、『読書について』であれば

登録者数21万人を超えている
アバタロー氏が紹介してくれています。

こういったチャンネルで
先に要点を頭に入れておけば
実際に本文を読もう、という時にも
大分楽になる
かと思います。

わざわざ専門家に質問しなくても
インターネットでちょっと検索すれば
教えてくれる先生が出てくる時代

…というわけです。

いい時代になりましたね…

YouTubeチャンネルの後に
漫画版や、解説本を読む
…という手もあります。

古典として難解なものの場合は
こうしてステップアップしていくのが
良いかと思います。

正直なところ
ここまでで「問い」の答えが
見つかったなら、それで一旦読書を
終えてもいいとさえ思います。

あくまでも、最も大切なのは
「自分の頭で考えること」
=「自分で立てた問い」を深める

ことですので。

3.本を読んでみよう ~完璧主義はダメ、絶対~

ここまできて、やっぱり読もう…となれば
実際に古典に挑戦してみましょう。

ここで注意点が2つあります。

(1)全部が身につくことは無い。1/50も身につけばOK
(2)繰り返し読もう!

順番に説明していきます。

(1)全部が身につくことは無い。1/50も身につけばOK

熟慮を重ねることによってのみ、読まれたものは、真に読者のものとなる。食物は食べることによってではなく、消化によって我々を養うのである。それとは逆に、絶えず読むだけで、読んだことを後でさらに考えてみなければ、精神の中に根をおろすこともなく、多くは失われてしまう。しかし一般に精神的食物も、普通の食物と変わりはなく、摂取した量の五十分の一も栄養となればせいぜいで、残りは蒸発作用、呼吸作用その他によって消えうせる。

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読んで、よく考えてみても
書かれていること全部は身に付きません。

諦めてください。

1/50も栄養となればせいぜい なんです。

逆に言えば、2%分、自分のモノにできるところが
見つかればOKということですので
ある意味、気が楽になる部分もあるかもしれませんね!

(2)繰り返し読もう!

良いと思った本は
「繰り返し読む」
と更に有効です。

「反復は研究の母なり。」重要な書物はいかなるものでも、続けて二度読むべきである。それというのも、二度目になると、その事柄のつながりがより良く理解されるし、すでに結論を知っているので、重要な発端の部分も正しく理解されるからである。さらにまた、二度目には当然最初とは違った気分で読み、違った印象をうけるからである。つまり一つの対象を違った照明の中で見るような体験をするからである。

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・書かれてる事の繋がりが分かる
・重要な伏線が分かる
・違った印象で読めるので理解が深まる

こんなメリットがあると言うわけです。

そして、読んだところで
再び「問いを立てる」に戻りましょう。

きっと、最初に立てた問いが深まり
形を変えている事でしょう。

あなたの思索が深まった

ということです。

まとめ

0.読書の目的は?~問いを立てよう!~
読書は「他人の頭に考えてもらう」こと
あくまで大事なのは「自分の頭で考える」ことなので
まず「なぜ読むのか」について「問い」を立ててみよう

1.本を選ぶ ~キーワードは「古典」!~
沢山の本の中から良い本を選ぶコツは
古典を選ぶこと
長い期間を経ても生き残ってきているので
良い本である確率が高い

2.本を読む…前に… ~事前に準備運動を~
とはいえ、古典はハードルが高いこともおおいので
初心者の方は、いきなり本に手を付けずに
YouTubeの動画から入ってみよう。
漫画や解説本もおススメ。

3.   本を読んでみよう ~完璧主義はダメ、絶対~
いざ読むときに全部を自分のモノにしよう…と
思っても、それは無理です。
(1)1/50も身になればOKと考えましょう
(2)繰り返して読んでみましょう


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