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独創的アイデアを生み出す方法【C・ライト・ミルズ『社会学的想像力』付録『知的職人論』③】

こんにちは、らるです。

前回に引き続き、『知的職人論』から
アイデアを生み出す方法
を紹介します。


ミルズは以下の5つのポイントを
挙げています。

(1)ファイルの再編成
(2)語句を辞書で調べる
(3)分類する
(4)関心事の反対を考える
(5)比較する

順に見ていきましょう。

(1)ファイルの再編成
これは、前回のnoteでも書いた通り
自分の書いてきた『日記』のファイルを

ドサッと出し、混ぜ合わせ、並べなおす

ということです。

自分の既存の知識・経験・アイデアの
断片である一つ一つの日記を
並べなおす中で、新たな結びつきが生まれ
独創的なアイデアに繋がります。

(2)語句を辞書で調べる
自分がキーワードと思っている言葉を
辞書で調べてみる…ということです。

類義語を探してみることが
勧められています。

それをすると、何がいいのか…というと
その単語に含まれた全ての意味を
知ることができるから
です。

もしかすると、意外な意味が
あったり、もっと正確に自分の
表現したいものを表せる単語があったり
…といった発見があるかもしれません。

(3)分類する
見つけてくるものの多くは
何か似たようなものがあり
グループ分けすることができます。

ですが、その分け方は一つでは
無いはずです。

例えば、『人間』を
とってみても

性別で分ける
身長で分ける
年齢で分ける
職業で分ける
年収で分ける
所属している集団で分ける
…などなど、無数に分ける観点があります。

ミルズはこう言っています

実りある進展はいつも新しい分類から始まる。

С・ライト・ミルズ. 社会学的想像力 (ちくま学芸文庫) (p.301). 筑摩書房. Kindle 版.

分類を重要視している…というと

『野生の思考』を思い出しますね。


(4)関心事の反対を考える
直接の関心事の反対を考えることで
『最高の洞察が得られる』
ミルズは言います。

例えば、すごくケチな人について
研究する…というのであれば

その逆に、お金をバンバン使ってしまう人に
ついても研究する…と言った感じです。

実は、
『一つの対象を研究することほど難しいことはない。』
と、ミルズは言っていて
全く逆のパターンと一緒に研究することで
比較ができて、データをよく把握することになる

というわけです。

(5)比較する
関心を持っている問題がなんであっても
比較することが有用です。

今現在の、目の前のものを検討しようとしても
その対象は限られてしまいます。

ですから、もっと昔にあった
似たようなものと比較してみる
…ということが
有用になってきます。

ミルズが専門としている
社会学にとっては、その比較対象は
歴史の中にある…ということです。


まとめ

ミルズ流のアイデアを生み出す方法

(1)ファイルの再編成
(2)語句を辞書で調べる
(3)分類する
(4)関心事の反対を考える
(5)比較する

ぜひ、何かで試してみたいですね。

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