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いきなり論理で攻めても、相手には理解されない【7つの習慣5-③】

前回まで、相手を理解する
ということを話してきました。

相手の言葉だけでなく
心、気持ちを『聴いて』理解する
ということが大切でした。

では、相手を十分理解されたところで
今度は自分が理解されるための話です。

エトス、パトス、ロゴス

 古代ギリシャには素晴らしい哲学があった。それは、エトス、パトス、ロゴスという三つの言葉のまとまりで表される哲学である。この三つの言葉には、まず理解に徹し、それから自分を理解してもらうこと、効果的に自分を表現することの本質が含まれていると私は思う。
 エトスは個人の信頼性を意味する。他者があなたという個人の誠実さと能力をどれだけ信頼しているか、つまりあなたが与える信頼であり、信頼残高である。パトスは感情、気持ちのことである。相手の身になってコミュニケーションをとることだ。ロゴスは論理を意味し、自分のことを筋道立てて表現し、相手にプレゼンテーションすることである。
 エトス、パトス、ロゴス。この順番に注意してほしい。まず人格があり、次に人間関係があり、それから自分の言いたいことを表現する。これもまた大きなパラダイムシフトである。自分の考えを相手に伝えようとするとき、ほとんどの人は真っ先にロゴスに飛びつき、左脳を使っていきなり理屈で攻めようとする。エトスとパトスには見向きもせずに、自分の論理がいかに正しいかを述べ立てるのである。

Kindleの位置No.5508-5519

エトス、パトス、ロゴス

この順番を守ることが
理解されるうえでは大切です。

エトスとは
個人の信頼性
です

信頼されていなければ
その後の話を受け入れてもらうことは
難しいでしょう。

パトスとは
感情、気持ち
のことです。

これは、前回までに紹介した
「共感による傾聴」によって
相手の身になってコミュニケーションを
とるということです。

気持ちに寄り添いましょう。

ロゴスとは
論理
のことです。

ここまできて初めて
言っている事の論理性

筋道立てて表現することが
役に立ってきます。


ポイントは順番です。
エトス、パトス、ロゴス
信頼、感情、論理の順です。

多くの人は、エトス、パトスを
飛ばして、いきなりロゴス…
つまり論理的に正しいからと
理屈で攻めようとします。

これでは相手に理解されることは
ありません。

逆に言うと、
しっかりと信頼されて
感情にも寄り添った状態なら
論理に穴があったとしても
相手は、自分の言いたいことを
分かろうとしてくれます。

そのため理解してもらいやすく
なるわけです。

第5の習慣を今からやってみよう

第5の習慣は、まさに
自分の影響の輪の内側に働きかける
行為です。

相手の行動を変えることはできません。
相手の考えを変えることもできません。

これらは影響の輪の外の話です。

ですが、自分から、まず相手を
理解しようとする努力は
いつでもできます。

相手の話を聞く時に
「自分の経験、考え」は一旦捨てて
ただ、相手の気持ちを理解し
共感しようとつとめる
こと

これを「やろうとする」ことは
できるはずです。
(結果的にうまくできなくても)

影響の輪の内側に働きかける
…という行為は、
7つの習慣の軸である「主体性」を
鍛えることに繋がります。

人のための方が頑張れる
という人にとっては
この第5の習慣の実践から
7つの習慣をスタートさせるのも
いいのではないかと
私は思っています。

まとめ

自分を理解してもらおうと思ったら

エトス、パトス、ロゴスの順を守ろう。

まず、相手から信頼される
次に、感情に寄り添う
論理は一番最後である。

決して、いきなり理屈で攻め立てるような
ことをしてはいけません。

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