運命と私 68
私は急いで家に帰って来た。
「急に帰っておかしいと思ったよね。」
でも真っ赤になっている顔を見られるのは嫌だった、
まだ未練があるみたいじゃない?
未練・・・
江藤に触られたところがジンジンする。
祐一がいるのになんでこんな気持になるの?
自分でも自分の気持ちがわからない。
私の中の江藤の記憶がすべて消えたら楽なのに・・・
夜ごはんを買い損ねた私は、
カップラーメンを食べて寝ることにした。
明日会社行きづらいな。
次の日の朝、祐一からメールが来た。
「今日も1本早い電車で先に行きます。」
最近の祐一は仕事が忙しく、
夜に電話もなく、
朝も一緒に行っていない。
週末はバレンタインデーなので、
祐一の家にお泊りの予定だけど、
仕事が忙しかったら、
週末も会社かもしれないと言っていた。
祐一に会いたい。
会って私の中にいる江藤を忘れさせてほしい。
私は重い体を引きずり会社に向かう。
つづく
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