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運命と私 25

待ち合わせ場所に着いたのは、
6時過ぎだった。

心がざわざわして、モヤモヤして、
落ち着かなくて、
もう帰りたいと思ったが、
今更断ることが出来る訳もないので、
私は深呼吸を何度もして待ち合わせ場所に来た。

北沢は噴水の前に立っていた、
「ごめんなさい遅れて。」

「いえいえ全然大丈夫です。
行きましょうか?」

「はい。」

私は何か違和感を感じていた。

江藤なら「かわいい洋服だね」の一言が必ずあったのに、
北沢は何も言わなかった。

駅から5分くらい歩いた場所に北沢のおすすめのお店はあった。

イタリアンのお店で、
「女子が喜ぶレストランランキング」
の上位の入ってそうなキラキラなお店だった。

やっぱり北沢は遊び人なのか?

江藤と行っていた落ち着いたお店のほうが私の好みだった・・・

私は気が付くと江藤のことばかり考えていた。
強引なことをされても嫌ではなく、
江藤が私に未練があったことを嬉しいと思う自分と、
またあの関係には戻れない!戻りたくない!
と思う自分が心の中いた。

「全部おいしそうですね。」

メニューを見ながら北沢が話しかけて来た。

「えっ?そうですね!」

現実に戻らないと!
今はデート中なんだ!!

つづく


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