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前進(世界と私44)

私たちはもっと話し合ったほうが良いと思い、
2人で久し振りの外食をした。

そこでお互いの今の気持ちを話した。

祐一とこんな風に話すのは久し振りだった。

これから先、娘が家を出てからも、
私たちは2人で生活をしていく。

窮屈な暮らしではなく、
お互いの自由を尊重した生活、
お互い束縛はしないで、
自分の人生を楽しもうという結論が出た。


それから私は近所のレンタルファームで働くことが気まり、
日中は太陽の下で働き、夜は家事に追われてと忙しくなった、
でも生活は充実して、心は安定した。
私のイライラビームを浴びなくなった娘は、
なぜか成績が上がり、
希望の高校に合格出来た。

祐一はもちろん藤井さんとは会っていない、
彼女も本気では無かったみたいで、
面倒なのは嫌だとあっさり別れてくれた。

「祐一の浮気」これだけ聞くと、
最悪の出来事だけど、
この一件から私の人生は良い方向に変わって進み始めた。

いつも変化は突然で、
変化の前は痛みがある。

それもかなり強烈な痛みが・・・

こうやって人間は変化して成長して行くということを、
私は長い人生で学んだ。


つづく

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