運命と私 27
楽しい時間はあっという間に過ぎる。
時計を見ると9時半を過ぎていた。
お店を出ると寒さで酔いが一気に醒めた。
「今夜もご馳走様でした。」
「いえいえ、寒いから早く行きましょう。」
私たちは足早に駅に向かった。
北沢は2ヵ月前に今の家に引っ越して来たばかりで、
私の最寄りの駅の隣の駅が北沢の最寄りの駅だった。
電車に乗ると席は空いていなかった。
私と北沢が並んで立っていると、
電車の窓に私たちが映った。
北沢は私より20㎝近く背が高かった。
次の駅でたくさん人が乗って来た、
私は人に押されて北沢に寄りかかった、
「ごめんなさい」と北沢の顔を近くで見たら、
肌がきれいで驚いた、
絶対モテる人だよね?
これで女性が苦手なんて信じられない・・・
「大丈夫です、混んで来ましたね」と北沢が私を見た。
私はドキッとして自分でも顔が熱くなるのがわかった。
「熱いですか?大丈夫?」
北沢が聞いて来た。
「だ、大丈夫です。」
私はドキドキしていた。
つづく
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