【職業的価値観】シャインのキャリア・アンカー
こんにちは。ryoです。
6月のキャリアコンサルティング技能士試験は延期となったようですね。
https://www.career-kentei.org/info/1054/
残念ですが、切り替えて12月の試験を目指して引き続き頑張ります。きっともっと勉強しろってことですね。
大変な世の中になっていますが、みなさんは体調崩されていないようでしょうか? しっかり栄養とって、睡眠時間確保することが大切な気がします。頑張りましょう!
ただ、こんな大変な時だからこそ、見えてくるものってあると思います。大切にしたいこと、大切にしたい考えっていうのは、それが脅かされそうになったときや失った時に気がつきやすいものです。
私が働く会社も、今回大きな影響を受けましたが、自分の職業的価値観を再確認できた気がします。ある程度取捨選択しないといけない状況で、自分は仕事をする上で何を大切にしたいのか。
さて、職業的価値観と言えば、キャリア・アンカー。組織心理学の研究者エドガー・シャインが提唱した理論です。
キャリアアンカーとは、「人が何らかの職業上の選択を迫られた時、最も手放したくない欲求、価値観、能力(才能)などをあらわすもの」です。
いわば、「これだけは譲れない!」という職業上の価値観です。
シャインは、最終的に下記8種類のアンカーを提唱しました。アンカー(anchor)は日本語で船のいかりを意味します。船が流されてしまわないように、しっかり海底に刺さったいかりをイメージすると分かりやすいと思います。
キャリア・アンカー
①専門・職能的コンピタンス(専門性を活かして仕事がしたい!)
自分が得意としている分野で能力を発揮することに幸せ、満足感を感じる
②全般管理コンピタンス(組織の統率や組織貢献を大切にしたい!)
組織内で責任ある地位につき、組織を統率、リーダーシップを発揮しすること、組織に貢献することに喜びを感じる
③自律・独立(マイペースに働きたい!)
組織のルールに縛られず、自分のやり方、自分のペースで仕事をすることを重視する、自由裁量を望む
④保障・安定(安定した仕事がしたい!)
安全で約束された保障、経済的安定を得ること、ゆったりとした気持ちで仕事することを優先する。
⑤起業家的創造性(誰もやったことのない新しいことをやりたい!)
自ら新しいサービスや事業を創り出し、リスクを恐れず何かを達成すること、経済的に成功させたいと強く意識すること
⑥奉仕・社会貢献(人の役に立ちたい!)
他者の救済、教育、世の中をもっとよくしたいという思いに基づき、自分の関心のある分野でキャリアを形成する
⑦純粋な挑戦(チャレンジ精神を大切にしたい!)
不可能と思えるような障害を克服することや、他者との競争、勝利に喜びを感じる
⑧生活様式(家庭も大切にしたいから、仕事もバランスよく選びたい!)
個人、家族、仕事のバランスの調整に力を入れ、それに合わせてキャリアを選択、調整する
キャリア・アンカーは、経験を通じて、発展・発達・発見されます。最初から決まっているものではなく、発見するものであるということです。
そのため、キャリア・アンカーは勤労経験をある程度積んだ30歳くらいに確立されてくるそうです。しかしながら20代でも、なんとなくでもいいので、自分が大切にしたい職業上の価値観を理解しておくのは大事なことだと思います。そういった発見を通じて、キャリア・アンカーは確立していくのでしょう。
私は、自分のキャリア・アンカーは「⑥奉仕・社会貢献」だと思っています。転職した時のことを振り返っても、この価値観が強く影響していたように思います。
「どうやって働きたいか」「どんなことを大切にしたいか」という観点で、自己理解を深めることができるので、何か転機に直面して、困っているクライアントに対しては、その人のキャリア・アンカーを探しながら、カウンセリングをしていくのも有効だと思います。
キャリア・アンカーは診断テストがあるので、テストを受験することでも分かりますが、
①自分は何が得意か?(能力)
②自分は本当のところは何をやりたいのか?(興味・関心)
③何をやっている自分に意味や価値を感じられるのか?(価値観)
この3つの質問を自問自答することでも分かってきます。
今、職業上、困難を抱えてる人、迷いを持っている人が沢山いると思います。この機会に、自分は「どんなことを大切にして働きたいのか」を、一度考えてみても良いかもしれません。
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