聖母Tシャツと御子スタイ
送りつけたTシャツが届いたらしい。これから出産を迎える友人へ、思いつきの刺繍だ。スタイにも刺繍した。刺繍だけよ、まだ物は作れない。
Tシャツは「聖母」、スタイは「御子」の文字入れだ。聖母は少し曲がってしまった。ストレッチ素材に刺繍枠を嵌めると歪んでしまう。何か必要なんだろうな、動かないようにするための何かが。毎回グネるなあと思いながら、そのままやっている。気が向いたら調べてみよう。
どうしてTシャツなのかというと、正直に言えば刺繍しやすそうだからで、生地の厚みも刺繍の位置も難しくない。サイズは分からなかったのでとりあえずデカイのにした。オーバーサイズ流行ってるし、いけるっしょ。というのが内側の事情。
外向きには以下のような理由を述べることにする。
「特別でもない楽なTシャツを着ているときでも、汚れても怒鳴っても疲れていても、その姿が聖母なのだ。」
どんなときも優しい聖母たれと言っているのではなくて、ヘロヘロでも母親は立派なものだから他人は敬意を忘れるなよという意味だ。もっと言えば妊娠したら、もう「母」である。ゆったりサイズなので、妊娠中にも着れるだろう。分からないけど。人によるわな。
刺繍糸の色は、スタイと合わせて決めた。あまりに目立ちすぎると恥ずかしいだろうし、近くでやっと読めるくらいの色の中から、スタイにもTシャツにもハマる物。そしたら、柔らかな薄ピンク色がベストだった。白の糸で縫うという方法もあったけど、直感的にやめた。
スタイは、なんとなく良い生地のものにしておこうと思い、今治タオルで作られたものを買った。佐藤可士和展で、今治タオルは吸水性に優れているというのを知り、それならスタイに丁度良いなと思ったのだ。そういうところから情報を得ている。
かわいい。シンプルなデザインが見つかって良かった。刺繍も曲がらず上手くいった方だと思う。途中、2本取りしていたつもりなのに3本取りで縫ってしまっていたが、言ってもどこの部分か分からないだろう。使わない時はぬいぐるみに付けてほしい。そのうちぬいぐるみも手作りできたら最高だけどな、今は保証できない。
妊娠している/出産をすると聞いて数日後に思いついたアイディアだが、他の人にも作りたいくらい満足している。(作るとは言っていない。なぜなら他に作りたいものが溜まっているから!材料費を出してくれるなら考えます。)下書きをしたあと、しばらく刺繍を放置していた時期があったから、出産前に形になって良かった。
作りたいけど刺繍が面倒な時は、オリジナルTシャツが作れるサイトで文字入れするのも良いわね。アイロンで転写できるシートもアリだな。私は既存の日本語を刺繍するから、基本的にオリジナリティは無いと思っている。やるかやらないかの違いだけ。
母子ともに無事であれ。
めでたし、めでたし。と書いておけば何でもめでたく完結します。