【山梨旅行記#2】移動中に人間がガイドをして間を持たせる。

お土産屋の前は、山梨県立美術館に行っていた。縄文という企画展をやっているのを知り、同行者が行きたがったので着いていく。他の人に着いていくと普段行かない場所に連れてってくれるので助かる。

縄文土器をこれまでの人生で一番見る。よくもまあ、縄を使って模様をつけようとしたものだな。人面の装飾も多く、子供ではなく成人の顔をしていたのでちょっと怖い。顔の裏側は全然違う形をしていたのがグロテスクに思えた。でも髪の毛が造られる方がグロテスクかも。

器で、唐子や竹林の七賢が描かれているものがあり、嫌だーって言う人も割といて、「そういうもんかね」と共感出来ずにいたが、その気持ちが分かった気がする。

縄文土器、釉薬かけて色つけたら別の印象になる気がする。誰かやってくれないかな。

あとはミレーなどの西洋画をみた。ミレーは色使いが暗く、落ちつきたいときはいいが、テンションをあげたいときに見るものではないなあと思う。


美術館で集中力を使う前は、美術館の近くにあったカフェで昼ご飯。あまりお腹が空いてなかったから、二人でピザ一枚とパンケーキ(ショートケーキのような形をしている分厚いやつ)を食べた。おいしかった。パンケーキに付いていたクリームが良い感じだった。カフェモカ久々に飲んだ。

カフェで向かい合わせの席に座ると、透明の仕切りが設置されていて声が聞こえづらい。話す時に一度だけマスクを外してもらうと、口の形がよく見えて話している内容が分かる。「口の形が見えると一気に分かる。(弱難聴で聞き取りにくいせいか)人が話してる時、口をすごく見るんだよね。」と伝えると、(この状態で何て言ってるか分かる?)と大きめに口パクをされる。「この状態で何て言ってるか分かる、?」

(すごい、便利。)「すごい、便利、?」(お腹すいた〜)「そうだねえ」これで分かるんか、私。口パクで話されたことが無かったから初めてやったけど、分かるもんなんだ。口の形から分析とかじゃなくて、自然に言葉が流れてくる。英語を身につけるより、読唇術を身につける方が早いかもしれない。しかし、状況と関係ない事を言われたときは分かる自信が無い。あと専門用語などの知らない単語とか。日常会話くらいならいけるのか?


その前は山を歩いていた。バスで寝ていたら山道をぐねぐねと進んでいた。昇仙峡に着く。大きな荷物はコインロッカーに預けて来たので、持っていたのはトートバッグ。微妙に片腕が塞がる。これがハイキングに向いてなかった。木の枝かなんかに擦れて右手首の甘皮が剥ける。血が出る。

なぜトートバッグ?というと、前日に無理やり完成させたからである。無理やり完成させたのは、旅に連れて行って良いビューのところで良い写真を撮りたかったからである。

トートバッグで登って良い道じゃなかった

このバックについてはまた別の機会に話したい。話したいことはたくさんあるから。今回のは第一弾ということにして、もっと便利な大きさのを別で作ろうと思っている。別のを作ってから記事にするかと思ってたけど、第一弾だけで記事にしてもいいかもしれないな。


歩いた後はソフトクリームと焼き団子を食べ、おみくじがあったのでとりあえず引く。吉。「恋愛:ちょっと待ちなさい」の言葉選びが良かった。内容は大体「他人が力を貸してくれて上手くいくから、己の道をいけ」ということだった。他人、ありがたいですね。後日談だが先日浅草で引いたおみくじを見返したら、そちらにも同様のことが書いてあって少し動揺した。

店内と店外とで食べられるメニューが異なり、店内で食べられるが店外では食べられないものがまあまああった。テラス席的なところを取っていたから店外を選択したが、あの席なら店内扱いで良かったんじゃなかろうか。店外ではちまきが選べなかった。しれっと買って食べようと思ったのに。ちえっ。


昇仙峡ロープウェイは5分で移動するのだが、移動中に人間がガイドをして間を持たせる。これがすごい。流れるように話すので、良い感じの抑揚があって、まるで歌だった。もはやあれは歌だ。一日に何度も同じことを言っているんだろう、それを繰り返して来たんだろう、その中で心地よいメロディーを見つけたんだろう。とても良かった。


二日目の話はこれで終わり。あとは一日目の話をしよう。

めでたし、めでたし。と書いておけば何でもめでたく完結します。