【山梨旅行記#3】連続でぶどうだけを食べているときつく、途中から筑前煮のことを考えていた。
一日目の最後は、まあ夜ご飯だろう。ホテルは素泊まりにしたから、夜の町(健全な駅周辺)に繰り出す。甲府駅はまあまあ栄えていて、ロータリーの感じが京王線を思わせる。「せっかくなのでほうとうを食べたい」とのことで着いていく。私は疲れと暑さでほうとうの気分ではなく、サイドメニューだけ食べるつもりで行ったが、白米が食べたくておにぎりを頼む。
おにぎりが三個皿に乗って出てくる。思ったより多いな?とりあえず食べられるところまで食べて、ダメだったら残すなり食べてもらうなりしようと思い、一つ目のおにぎりに手をかける。うまい。白米うまい。山かけまぐろと馬刺しも注文してたから一緒に食べる。最高。
「給食の時に残ったご飯、おにぎりにするとなぜか食べられるって聞くなあ〜」とか考えてたら、三つ全部食べ終わってた。これがほうとうだったら相当難しかっただろうなあ。久々の焼酎お湯割りも良かった。はあ〜、最高。
ホテルにチェックインしてからご飯に行ったのだが、ホテル着いてからのダラダラ時間なんなんだろうな。いつも荷物置くだけ5分だけと思って入るのに30分以上ダラダラしちゃう。
ホテルの前は何したんだっけ、と振り返ったらぶどう狩りだ。人生初のフルーツ狩り。シャインマスカットとぶどう三種が狩れたのだけど、シャインマスカットの甘さにやられた。あれやばい。無限なのはどちらかというと普通のぶどうの方。ちょっと苦味を感じる方。本当に連続でぶどうだけを食べているときつく、途中から筑前煮のことを考えていた。それで味覚をバグらせるっていうテク。
ブドウの栽培は天井が低く、他の人は屈まないと枝に頭をぶつけるところを、私は目の高さにぶどうが来る感じで、頭部さえ避ければ大体屈まなくても進めたのが楽だった。低身長はこういう時に役立つ。
ぶどう狩りの場所まで徒歩20分ということで歩く。色んな看板やら道やら風景やらを見ながら、ちょこちょこ話す。ここは山梨、道端にほうとうの店がある。私が突然「ほうとう息子ていうのは?」とポロッと言うと「……うどん粉?」と返ってくる。このひと凄すぎる。私は「ほうとう息子ていうのは?」の方しか覚えてなかった。感動した。(ラーメンズ/不思議の国のニポンのネタです)
行き帰りで若干ルートを変えたんだが、帰りの方は上りだった。新しいコンクリートの道があって、異様に足が重かった。山道の上りの方が足が軽い。
とにかくビューが良かった。「景色」ではなく「ビュー」。
それの前は、かの有名なシャトー勝沼でランチをした。シャトー勝沼までの道も駅から十五分歩いた。暑かったが、元気だったので余裕だった。人が少なくて車も少ない道って楽しいよね。
ぶどう狩りを控えていたので、一番量の少ないコースを頼む。食前酒、オードブル、スープ、メイン、食後の飲み物。全部美味しかった。パンが付いてくるのだが、このパンも良くて、そしてパンについてきた燻製バターもそれはそれは美味しかった……全部美味しかったのでニコニコしてたら、隣の人もニコニコしていた。
食前酒が異様に美味しくて、買って帰る。ホテルで夜に飲むかと思っていたが、結局飲まなかったので今度一緒に飲む。楽しみ。
このランチが実質旅の一番初めだったのだけど、コース料理を食べ終わって食後の飲み物を待ってる時に「あ〜帰りたくないな〜」って思って自分で笑ってしまった。初手で帰りたくないって思うなんて。
この旅行記を旅の終わりから遡る形式にしたのは、この「帰りたくないなあと初手で思った」ことを最後に持ってきたかったからです。読みにくかったでしょう。どうだ〜。
ということで、今回の旅程。
一日目:シャトー勝沼→ぶどう狩り→ほうとう
二日目:昇仙峡→山梨県立美術館→お土産
まとめるとシンプルだな。移動時間が結構あった。結構あったおかげで眠れたんで体力がなんとか持った。
めでたし、めでたし。と書いておけば何でもめでたく完結します。