【和歌のはなし】己惚れをやめればほかに惚れ手なし
田川水泡著『滑稽の研究』を読んだ。タイトル通り滑稽についての本で、滑稽についての理論と日本文化の舞踊、和歌、文学、絵画における笑いを取り上げる。理論の部分は、滑稽とは美だとか醜だとかちょっとよく分からなかったが、文化の方は読んでいて楽しかった。
前々からなんだか江戸時代が好きなんだよなあと思っていたが、それは町人の文化だからかもしれない。それまでの貴族・武士の文化から、町人の文化へ移り気軽な感じが出ているのか。上品な遊びから下品なものになると教養があまり必要なくなってくるか