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【連載】日本文化のはなし

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日本文化の色々を語る連載。とりあえず隔週月曜更新にします。現状、毎週月曜日は割とこういう系の話をしています。月曜日に知的になる人。
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2023年4月の記事一覧

【浮世絵のはなし】首都圏で一時間に一本の電車て。

浮世絵第二弾。個人的に文明開化の浮世絵が好きなので、開化絵を。本当は新聞錦絵をやろうとしてたんだけど、そのことをすっかり忘れて本を読んでなかったから次回以降に回すことにした。 浮世絵って江戸時代のイメージが強いけど明治もまだまだ作られていて、題材が西洋化しているそのギャップがとても好きなのよねえ。西洋髪の婦人とかドレスの婦人とかとっても好き。あと赤の色が鮮やかになっているのも良い。明治っぽい。明治は赤で決まる。 今回の出典は国立国会図書館デジタルコレクションがほとんどです

【浮世絵のはなし】こんなのもう推しグッズじゃん。ファン心理を分かってる。

ようやく回ってきた浮世絵回。普通に趣味でデータベース見て回ってたら、載せたいのが多くてブックマークがごちゃごちゃになってしまった。それくらいデータでみれる作品が多い。実際にみた方がいいものもたくさんあるのだけど、取り寄せてみる〜みたいな気軽さで触れられるもんでもないので行ける時に行くしかない。 高橋克彦『大江戸浮世絵暮らし』では、「浮世絵は芸術ではなく日常のものである」と繰り返し書かれており、なるほど確かにそうである。今回は、その中でも特にワクワク感の強い「玩具絵(おもちゃ

【芸能のはなし】シルク・ドゥ・ソレイユと日本の芸能の共通点は意外と多い

シルク・ドゥ・ソレイユ『アレグリア』公演を観てきた。面白かった……これまで何度か観てきたが、今になってようやく自分の視点を獲得することができた。今回はその話をしていく。 大道芸に近いまず演目が大道芸っぽいことに気がついた。散楽に近い。 サーカスよりも大道芸って感じだ。サーカスは動物が出てくるイメージがあるせいでちょっと違うと思っているが、もしかしたら同じかもしれない。 >物真似や軽業・曲芸、奇術、幻術、人形まわし、踊り この部分を覚えておいてほしい。「軽業・曲芸」とは