眠れない一夜を過ごし、早朝、娘がまだ ベッドの下で眠り込んでいる間に、そっと ホテルの部屋を抜け出し、夫に電話。 「いーちゃんの様子がちょっと変なんです。 ここから、無事に連れて帰れるかどうかも 不安だけど、とにかく必死で連れて帰るから。 また連絡します」 とだけ伝えてまた、部屋に戻る。 しばらくして起き出してきた娘。 ベッドに座ったタイミングで、娘の手を取り 「あのね、いーちゃん、大事な話だから 聴いてほしいんだけど。」 うんうんとうなづく娘。 「あのね。今日は、ガラス
あれは、2020年2月27日のこと。 仕事で移動中だった私のスマホに着信音がなりました。 運転中のため、普段はそのままにしておくのですが、その時は、ちらりと画面を見ると 03 という数字が目に入りました。 「東京だ」 「娘に関係することかな」 少し胸騒ぎを覚え、道路脇に車を止め 着信の電話を取りました。 「もしもし。娘さんの学生マンションの管理会社ですが」 と、女性の声。 「はい。何でしょう。」 と私。 電話の向こう側で若い女性が続けて話しました。 「実は娘さんが、マ
早いもので、娘のお葬式から1年が経ちました。 長い長い1年でした。 娘の死が分かってからの1〜2ヶ月は、時が止まり 景色は全て色を失い、笑うことを忘れ 一人になると、泣けてきたり、怒りがこみあげて きたり。 仕事帰りに、歩いてる時、一歩一歩が重く 自分自身が暗い奈落の底に落ちていくかのような そんな感覚で過ごしておりました。 ほぼほぼ、鬱状態だったと思っています。 仕事してると、気が張って、考える暇がないので 普通の状態を保っていますが、一人になると うわーっと感情が
22歳の娘が天国に旅立ち、お葬式から約1年が経ちました。 ちょうどそのタイミングで、娘の高校時代の お友達二人が、駆けつけてくださいました。 娘が喜びそうなものをあれこれ見繕ってくださり お仏壇が、こんなに賑やかに。 岡山の桃と、佐賀県(娘の通った高校は、 佐賀県唐津市)のみかん。 そして、みたらし団子のろうそく。 あと、飲むのが好きだったので、ミニの缶ビール(笑) こんなステキな花束も。。。 「本来なら、白いお花とかが良いのだろうけれど、芸大だった彼女には、彼女ら