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⭐︎公教育かオルタナティブ教育か?どんな教育を選ぶかよりも大切なこと

みなさん、こんにちは。
1年前にエールプログラムを終えてからの、長男ムートの1年間を、改めて駆け足で書いていこうという中で、まずユニークな学校に通っていることを紹介しました。ここでひとつ、はっきりさせておかなくちゃ!と思ったことがあります。

それは、
「シュタイナー教育こそが素晴らしい」
と言いたいわけじゃ、ないんだよー、ってことなんです。

今通っている学校は、
私たち親にとって安心して、楽しみながら子どもの学びを支えていける場であり、その上で、「この学校、ムートにぴったりハマった!」と思えています。

それがたまたま我が家にとっては、以前から知っていた「シュタイナー学校」だったということ。
誰にでも、「この学校いいよ〜!」とオススメすることは、正直しづらいという、複雑な気持ちがあるんです。

言うとしたら、「とてもユニークな学校で、うちにはぴったりでしたが、親子ともにしっくりくるかどうか確かめるために、一度見に来てみませんか?」かな。

支援級というほどではないけれど…

「オルタナティブ教育を選びました」なんて言うと、聞こえは良いかもしれませんが、国がお金も環境も用意してくれている公教育を蹴って、NPO法人立の学校でやっていく(=親も学校をつくる側!)ということは、それなりに大変さがあります。

でも、たとえ大変でも、「人が育つ環境を積極的に楽しんでみたい」という気持ちを抱いている方が、私の記事を読んで少しでもイメージを膨らませられたり、「公教育以外の教育を知るきっかけ」や「考える材料」になったら嬉しいなと思います。

そして、息子のムートと似たような、

ぱっと見(どころか、継続的に会う関係性があるとしても)
特性をなかなかわかってもらいにくくて
いわゆる診断名はつかないし

本人もまだ言葉では表現できないけれど
親から見ると、明らかにひっかかる何かがあって

もしかしたら「まわりの大人の理解」があることで
より生き生きと育っていけるであろうお子さん

が、きっと世の中にはたくさんいると思っていて、
そんなお子さんやその親御さんが輝ける場の、ひとつの選択肢としても
オルタナティブ教育を提案したいと思っています。

あれから1年たち、
母親として私の中に芽生えた、子どもを見るまったく新しい視点と
それをベースに生まれた体験とが、
子育てをとても豊かに、楽しくしてくれたからです。

※あくまでも、親の熱意は大前提です。「この学校に入ったらあとは安心」なんてことはありませんので、ご注意ください(笑)。

その子に必要なことは「〜法」「〜教育」ではない


オルタナティブ教育と言われる教育の中でも、シュタイナー教育は、
100年という歴史と実績、深い哲学があり、
教育にとどまらず農業や医療にも言及しているものです。
確かに素晴らしいと思います。
だからこそ、100年前とは違う今の時代にこの教育を選ぶことの意味を、親はしっかり考える必要があるんだなあと、感じているところなのですが。

私の場合、シュタイナー教育で惚れ込んでいる部分といえば
「何かができるようになる」ということではなく
ひらすら、その子がどんな子なのかを親と先生とで感じとり、探り、
その子にとって響く方法を意図的に選んで、学びにいざなう

というところです。(あくまで私の捉え方です)

さらに言えば、
「理想の教育を授けて、わが子を素敵な子に育てるにはどうしたらよいか?」
というエゴの世界とは、一線を画している
ところが好きです。

様々な人間関係の中で、相手の中に自分を見たり、
演劇を通して自分と真反対の人格を体験したり、
といった面倒なことを、わざわざやる。
8年間クラス替えがないから、苦手な人がいても、親子共々逃げられない(笑)。

そういう泥臭さが、実はすごくある教育だということは、見た目のふんわりした印象からは、伝わってこない部分かもしれません。


色々な教育の特徴や雰囲気は、あくまでも素材でしかないんですよね。
そこにとらわれて、その世界観だけを追っていると、
リアルな子育てで「理想と現実」に苦しむことになり、歪みがかならず出てきます。

あ!
やば。
私、シュタイナーにとらわれてる?!
子どもを、理想にはめこもうとしてる?

実は、そこに気づいた時からが
親の自己教育=本当のシュタイナー教育のはじまり、

なのかもしれません。
少なくとも私は、幼児から4年、この道をしっかり通ってきています(笑)。

どんな教育か、も、もちろん大切なこと。
ですが、

「その子が本当に安心して、本来の姿を表せる場所なのか」
「親が、心から信頼して(または責任をもって部分的に妥協した上で)子を託せる場所なのか」

さらに、
「もしも上の2点の状況が変わるようなことがあった時、
すぐに立ち去るのではなく、学校側と本気で向き合っていく覚悟があるか」

この3つは、ありがたい公教育を蹴る前に、よく考えておいて損はないと思います。

ちなみに、蹴った私からすると、公教育ってある意味では本当に素晴らしいものだと思いますよ…。
NPO法人立の学校で、1年生を来月には終えようという今、素直にそう思います。

住んでいる地域全体に見守られながら学べることや、
人数が多いからこそできる体験の数々。(合唱、スポーツなど)
子どもだけじゃなく、先生も多いしね。
そして
給食と
給食に
給食や
給食!!!!!(いやこれ本当に羨ましいの一言)

ぜひ、こんなところも天秤にかけてみてくださいね(笑)。

※追記※
今はネットサーフィンすると、各オルタナティブ教育の特徴を挙げて比較した記事などがたくさん見つかりますが、現場にいる私からすると間違っていると感じることも多いです。気になる学校にはご自身で足を運んだり、直接保護者から話を聞いたりするのが一番です。




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