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Z世代のヴィーガン専門店ブームと現代の若者心理

近年、唐揚げや高級食パンといった人気の専門店とは一線を画す、超ニッチな専門店が増えています。その中でも特に注目を集めているのが「ヴィーガン専門店」が増加しているようです。完全菜食主義を意味するヴィーガンは、欧米から広がり、動物由来の食品を一切摂取しないライフスタイルです。日本でも、豆乳や植物性油脂で作られたドーナツ、大豆ハンバーグなどが提供されるヴィーガン専門店が増えています。

2023年初頭には、東京・清澄白河に「ヴィーガンジェラート専門店」の「TUTTO」がオープンしました。アーモンドミルクなどで味付けされたジェラートだけを販売するこの店は、白を基調とした韓国風インテリアで話題を呼んでいます。若者たちから「TUTTOが気になっている」との声も上がり、韓国風とヴィーガンというトレンドを組み合わせた戦略が功を奏しています。

しかし、ヴィーガン専門店に通う若者たちの多くは、特にヴィーガン思想に共感しているわけではないようです。「痩せそう」「野菜がたくさん食べられる」というシンプルな理由で訪れているのです。ヴィーガン食品には高カロリーなものも多く、特に大豆ミートは意外と高カロリーですが、「植物性だからヘルシーで、太らないだろう」との考えからヴィーガン専門店を訪れる若者が多いのです。

また、若者たちが専門店に通う理由は、ダイエット目的だけではありません。SNSに店内の写真をアップし、「この人はセンスがいい」と周囲に認識されたいという自己ブランディングの一環でもあります。若者たちは飲み食いに使えるお金に限りがあるため、専門店の価格帯も比較的手頃です。

専門店を手掛ける企業側も、若者心理を巧みに捉えたマーケティングに成功しています。ニッチな商品を売るだけでなく、若者の消費行動やトレンドを理解し、戦略を立てています。

また、Z世代の若者が集うもう一つの興味深いスポットが「ASOBIBAR」です。このバーはダーツやビリヤードが楽しめるだけでなく、相席屋のような出会いの場としても人気です。来店者はカラーバンドを装着し、その日の気分を表現します。このシステムにより、出会いを求める人とそうでない人を一目で見分けられ、リスクを減らしつつ楽しむことができます。

SNSの普及により「当たって砕ける」ことが難しくなった現代では、カラーバンドのような合理的な仕組みが求められています。男女関係においても「刺激よりもリスク管理」を重視する時代となり、アソビバーのようなシステムが若者に支持されるのです。

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