見出し画像

筆休め その①

出来ることなら毎日のように『数行小説』を上げたいんですが、
今後のペースのことも考えると、たまには違うことも書こうかと。
まだ始めたばかりなので、マイペースにいきますね。

今回は今まで上げた話の解説やあとがき、本当の意味など…
それらをまとめて【筆休め】と題して、書いていこうかと思います。



【英雄】
記念すべき『数行小説』一本目。
これは今年の夏にあった、私の実話です。
あれは昼過ぎで乗客もまばらな山手線でした。
冷房が効いた車内に突然のセミ、一気に漂う緊張感。

私はセミ、というか虫全般が大の苦手でして…
出来ることなら一生付き合いたくない存在なんですよ。

そんな中、登場した【英雄】である青年、
恐らく20代前半くらいの方だったと思います。
向かいの座席に止まったセミを確認すると、
スッと立ち上がって片手でいとも簡単に捕まえてました。

それはもうみんなからしたら彼は英雄。
セミをスッと外に逃がしたら、乗客みんなが英雄に拍手。

一方その頃、3mくらい離れたところに座ってた私は、
心の中でずっと、こっち飛んでくんなよ、って思っておりました。

あぁ情けない…そしてさらに寝過ごすという凡ミス。
自責の念に駆られて、降りた駅から2駅分歩いて帰りましたとさ。

【賞味期限】
これも実際にあった話、学生時代の後輩の家での出来事。
4人で麻雀打ってたんですけど、急にお腹が減ってきて、
コンビニに何か買いに行くか的な話してたら、
「いくつかお菓子ありますよー」って家主が言ったんです。

そんで家主がお菓子を数袋出してきたんですけど、
その中にひとつだけあった『賞味期限』切れのお菓子。
開けた時に賞味期限がパッと目に入ったんでしょうね、
「うわ、賞味期限切れてますわ。」って言って捨てようとしたんです。

あのトンチみたいな理屈は結構昔から思っていたんですよ。
期限がちょっと切れたくらいで気にすんな、そんなすぐ腐らないって。
でもあんなセリフがよくツラツラと噛まずによく言えたもんだ(笑)
あの時なんとなく頷いてた後輩、後日聞いたら結構納得してたらしい。

そして気になるお菓子ってのが『ピザポテト』。
私あれ大好きなんですよ、だからどうしても食べたかった(笑)
半年前に期限切れしてても美味かった。
今でも大好き、ピザポテト。

【ナイトパーティー】
これも実話…数年前に役者仲間に誘われて行ったとある会の話。
その彼は「ホームパーティー来ない?」と、ごく普通に誘われたらしい。

場所は新宿区の高層マンション、テンションはあがってた。
部屋入ったら、シャンパンとオシャレ料理、この時点ではテンアゲ。

んで一番の奥の部屋に案内されて、やっていたのは商品の説明会。
そこでみんな気がついた、「あーこれ、あの噂のマルチかー」って(笑)

20分程の説明を超テキトーに聞き流して、やっと食事タイム。
ホントに無意味な20分だった、内容ほとんど覚えてない。
唯一覚えてるのがこのやり取り…

男「○○○○○(会社名)って何の会社かご存じですか?」
私「マルチ商法ですよね?」
男「あーそう思われてる方、結構いるんですよねー」

今思うと、自分やべーこと言ってるなって思うけど、
もっと怖いのはこの発言に全く動じてない男の方ですけどね。

私、このために結構お腹空かしてきてたもんだから、
ラザニアやらローストビーフやら、そりゃもうたくさん食べた。
キッチンにいた人に「タッパーとかないですか?」
って聞いたらジップロック3個くれたので、いっぱい詰めた。

あっそうそう、実は私、お酒全く飲めないんですよ。
恐らくあのパーティーの参加者で唯一シャンパン飲まなかった人間。
だからこそ判断力は、みんなよりあったんでしょうな、
仲間に声かけ、スキを見て素早く抜け出しました。

高級なものをタダで飲み食い出来る健全なパーティー、
そんな甘い話はないんだなと学んだ夜。

今となってはいい教訓です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?