67【シンパイなんていらない】
8月31日
また
ぶり返しがやってくる
悶々とする
ダメダメだ
これじゃきっとダメだ
何かしないととダメだ
そう思えば思うほど
何にもできないし続かない
そもそも何かを“したい“という
感情がどこを探しても見当たらない
しなければ
しなければと
しなければ地獄に陥って
わからない
未だかつてない地獄に
抜け出し方がわからない
誰か
くもの糸を垂らしてよ
どうか
魔法のランプをこすってよ
笑った方がいい
楽しくした方がいい
わかってる
わかってる
わかってるさ
でも確かにできない時がある
理由もなくできない時がある
そのことをリアルに感じれたことは
ある意味、豊さのしるしかもしれない
救いだったのは
KちゃんとMが誘ってくれた
森のサロン
木と森に恋をしたある人が
ひたすら木や森の話をしてくれる
純粋に楽しそうに木のことを夢中で
子供みたいに語る姿に一点の濁りもなく
ただそのアーカイブを流してるだけでなんだか
木の気持ちになれるようなそんな
あったかい気分になれた
こんな時間が
何にも考えなくていいこんな時間が必要
気持ちをどこかに逃さないとやってられない
むうはこの数ヶ月、
思うように動けないことで参ってしまってる
だけど木はずっとずっとそこにいて
動かずずっとそこにいて生きてる
9月1日
ついに9月になってしまった
術後3ヶ月目に突入
ほんとにあと1ヶ月で通常運転に戻るのか?
この日はずっと森のサロンの
アーカイブを流してた
夜、初めての
リアルタイムオンラインサロンに参加してみたけれど
やっぱりちょっとだけ
いまのむうにはその輪に入るのがきつくて
途中で尻尾を巻いて抜けてしまった
9月2日
ずいぶん久しぶりに不動産の仕事をする
前から話のあった海の近くの家の仲人を
お手伝いすることになった
お客さんには7、8月は暑いし物件も動かないからと
9月になるのを待っていてもらった
ほんとはもっといろんなことを話したり
聞いたりしたかったけれど
やっぱり話すとどうしても咳き込むので
思うように言葉を紡げない
どうにもこうにも気ばかり焦るし
このコロナのご時世に咳は御法度だから
要件だけを確認して、その場をお開きにした
出てくる言葉を話すことができない歯痒さ
20歳でカナダに住んだ時
思うように話せない言語にヘキヘキして
ずっと誰とも話さずにいて
まるで本当に私は声が出せません
だから話しはできないし話しかけてこないでね
と
そこにいるのにいない感じを演出し
存在はあるけれど薄めて薄めて
存在を半透明にして過ごした時を思い出した
このころ、ネットでずっと
むうに合う靴を探していた
ドキドキしながらポチッ
そしてそれは遠く海を越え届いた
ベージュ色の気持ちいい履き心地のパンプス
サイズは27.5(外反母趾でも大丈夫な仕様)
9月5日
ルウとゆーは宿の掃除だったので
一人、アリオにお出かけをしてみた
ついに届いたパンプスを履くために
もちろん、誰にも気にされず、
とってもとっても気分がよかった
自分にあった靴を履いて歩くことが
こんなにも気持ちいいなんて
やっぱり
むうはもっとむうになりたい
夜、ゆーがむうとルウのことについて
話しをし始めて泣かせてしまった
きっと二人で掃除をしている中で
むうの話になったんだろう
むうという名前が降って来たとき
同じ名前で被ってる人がいないかと
検索した時に出てきた
手塚治虫さんのMWという漫画があって
それをAmazonで取り寄せ読んでいた
漫画の中に男同士で愛し合う描写があって
どんな漫画を読んでるのか気になったるうが
(むうはほぼ漫画は読まないから)
ちらっと開いた時、たまたまその描写のページを
開いてしまったらしい
(ストーリーは戦中に隠された大量殺戮化学
兵器の話なのでそれは本筋とは関係がない)
それがすごくショックだったようで
まるでむうがそっち側に
全速力でダッシュしてルウから
離れてくように思ったらしい
それを遠回しにむうに訴えられても
もう、全く妄想が走ってしまっていて
なんとも答えようもなかった
どうしたらいいかわからないし
ずっとむうの存在そのものを責められてる気がして
そのあとあれこれと3人で話したけど
なんだか結局うやむやな感じになった
何度も繰り返される
“あなたが心配だから“
“あなたを心配してるの“
そんなこと誰も頼んでない
心配という名の下に
その人のもつむうのイメージのかごの中から
絶対出てはいけないとギューギュー無理矢理
押し込めようとするそれは
いまのむうには毒でしかない
お願いだから
心配しないで
お願いだから
涙で誤魔化さないで
それは決してむうのためじゃなく
あなたが抱えきれなくなったあなた自身の不安を
むうを使ってどうにか解消したいだけだから
ごめんね
こんなきつい言い方しかできなくて
ごめん
9月6日
今日は気分を変える
昨日のことは一旦、忘れる
朝から、ルウとゆーと3人で動物園
(昨日の喧嘩の前に決まっていた予定)
落ち込んでるむうが元気になればと
ゆーが誘ってくれた(むうは動物園が大好き)
OPENと同時に入場し
ライオンとチーターに駆け寄った
どちらも起きていてテンションが上がった
久しぶりに笑えて、嬉しくなった
ほんのちょっと元気が出た
やっぱり動物園は朝に限る
そのあと近くのショッピングモールで
ソフィアリトルベイビー(可愛い植木ちゃん)を買う
ルウの靴もやっと買えた
(ルウは欲しいものがあってもなかなか買わない)
午後からにさーんちに行って
餃子と梨をいただく
思うように話せず
思うように食べられず
なんとなく落ち込んで、
テレビをダラダラとみる
感情のコントロールが難しいな
9月7日
ゆーが作ったピーマンの肉詰めが美味しくて
調子に乗って4つも食べてしまい
久しぶりにお腹に激痛が走ってベッドで唸る
お腹が痛いはずなのに全身が悲鳴をあげてやだ
ルウがベッドにやってきてお腹をのの字してくれる
あーあ
でも全然ダメダメ
ごめん、全然ダメ
眠剤飲んで寝る
9月8日
ルウはお出かけ
ムウは調子が良くなくてダラダラ
夜はゆーが最後なので
あんたちもきて焼肉
昨日のことがあるから
むうは肉はあんまり食べずに
ひたすら焼く係に徹する
それでも
食べ終わったらやっぱり調子が悪くなって
ベッドに潜る
9月9日
今日は元気
ルウと二人でお出かけをする
幕張で色々と買う
楽しかった
でもやっぱり違和感はある
このまま逆戻りしちゃっていいのかな?
何事もなかったように
腫れ物に触るようにビクビクしながら
当たり障りのない暮らしをするのがいいのかな?
わかんない
わかんない
9月10日 満月
また大げんかをした
やっぱり無理と言われる
やっぱり無理かもしれない
無理なら無理でいいのかもしれない
ここにしがみついている理由は
いままでの作られた幸せに
しがみつくためだけなのか
しばらく上で寝るという
だけどそんなことしたら
また娘たちにまた心配されるよと伝える
ゆーが友達との遊びから帰って来る頃に
下に降りてきた
9月11日
明日のサンタの誕生日9月12日に
、
名前のことと病気のこととジェンダーのことを
FACOBOOKの友達に公表しようと決めていた
そのための文章を3日前から書き始めて
ずっとずっと推敲してる
公表することによって
全てが変わってしまうことは
今回のことでわかってしまった
だけどそうしないといられない
本当にそうなのかな?
黙っていた方が平和なんじゃないかな?
ずっと自問自答していた
それでもむうは変わりたい
いままでのアリーを卒業して
次のステージに上がりたい
それがガブちゃんの伝えてくれたこと
それがガブちゃんを切り取る選択をした
それがむうの責任で、これこそが生きる道
逃げたいよー
何もかも無かったことにして
逃げたいよー
あー嫌な夢やった
と覚めてくれたらどんなにかいいのに
そんなことを思いながら
どうしたらむうの感じてることが伝えられるだろうと
何度も何度も書いては消し書いては消し
経験者であるKちゃんにも意見を聞いて
ずっとずっと文字と睨めっこしていた
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ここのところ
ガブちゃん問題よりも
ジェンダー問題による夫婦の話が大きくなって
これを読まされる人にとって
一体どうなんだろうと思い始めているけど
もうほぼほぼ大詰め
いまいる現在地まで近づいてきたので
どうか許してね
関係ないようでいて
きっとむうの中ではめちゃくちゃ
関係があることなんやとおもうから
眠る前、書いてた文章を保存し
よし、これで行くぞと決めて
パソコンを閉じた
教訓
:心配はいらない時にはいらない
:気を紛らわせることは大事
:だけどそれじゃ何も解決はしない
:今日もまた長くなった。。。。
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