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宮大工による補強と修繕

地鎮祭以来の現場訪問。

工事が始まる前のバタバタは何処へ...

着々と進んでいる新居の工事。
解体後、スケルトンになった古家は宮大工による補強と修繕がなされました。

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新しい家の形ができ始め、暮らしの解像度がまた少し高まりました。
白鳳社寺の皆様が有する技術と、お盆でも工事を続けてくださるご尽力の賜物。改めて家づくりは一大プロジェクトだなとしみじみ感じています。

そして大プロジェクトは問題発生がつきもの。やはり一筋縄にはゆきませんね。
職人同士の主張の戦いと想定外の出費にハラハラし、棟梁の仕事の流儀に感動した出来事を備忘録までに。

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終戦記念日だった先週、長野でも大雨洪水警報が発令されていました。
幸い現場には影響はないのですが、この工事中は大雨によっていくつかの変更が生じました。そのうちのひとつが、ジャッキアップの選択です。

上田はあまり雨が降らないとはいいますが、全く降らないなんてことはないのです。

ことの発端はある大雨の日。
現場視察をした白鳳社寺の棟梁は、庭から家の斜傾を前にふと心配になりました。
さらに床を下げるけど、こんな大雨の日は湿気など大丈夫か?と。


庭木を伐採して気づいたことは、庭と住宅の間の床にはコンクリの舗装があったことです。庭から流れる大雨を食い止め、家に向かう前に左右に分散される目的ではないかと。
前に暮らしていた方々の対策ですね。

棟梁の意見に対し、建築士の川口さんも納得して同意。
ただしすでに工事は始まっているから大変です。
工務店は計画通りに工事を終わらせなければいけないし、他にも手段はあると主張。長野にジャッキアップできる業者も少ないとか。

私にもお金の問題もあります。
こだわりを形にしていただいたら、予算は当初の想定を軽く超えてしまって...納得して契約しましたが、そこからまたいくら増えるのだか...苦笑

経験が足りない、いや全くないので、プロに任せるしかないんですよね。
ただし自分の中で理解し、納得したい。

問題発生から数日後、プロ達が急遽上田に集合して検討がなされました。
いくつかの案がありましたが、棟梁案で全員合意。
川口さんからすべての話を聞いた私も、お願いします、と合意しました。

短期間の関わりだとしても、そこに暮らす人のために良い仕事をしたいという想いを語られたそうで。
川口さんから聞いて、痺れました。

予算外なので出費は増えますが、棟梁の誠実さに頭が下がりました。
実は長野でジャッキアップ工事を見積もったらかなりの金額なので、さすがに見送りたいと言いました。
棟梁がこの対応はきっと必要なので、うちの職人総出で全部やります。値段もわたしがdoneできる範囲内で請負ってくれたのです。

こういう人に弱いのだよなぁ。
現地で直接お目にかかることはありませんでしたが、本当に有り難く思っております。
これからもよろしくお願い致します。

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写真はジャッキアップ完了時と最新版です。

古家の床をめくると随分と深かったそう。宮大工・高崎さん曰く、湿気対策における先人の知恵だったのでは、とのこと。今頃は床に板が張られています。

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田んぼと山が広がる北側には書斎があります。

書斎の窓から見える景色も確認できた8月15日。
新しい暮らしが楽しみです。



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