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家づくりを諦めかけた理由と反省点

順調に進んでいたはずの家プロジェクト。でももう全てが嫌になってしまい、手付金と諸経費を無かったことにしてでも上田での家づくりを一旦辞めたいと考えたのがこの2月。

いつかそんなこともあったな〜と思える日が来るだろうし、私自身が家づくりの体験談noteが参考になったり励みになったので、そうした意味でも記載しようと思う。 なお現在は問題が解決され、ようやく家づくりが楽しくなっている。

マルチベンダー体制プロジェクト、そもそも課題は多そう

今回の座組みはこうである。施主の私(東京在住)、設計士(友人、大阪在住)、大工(友人の仲間しかも宮大工!、基礎部分を中心に依頼、岐阜在住)、工務店(大工と作業分担、不動産会社の紹介)、不動産会社と売主さん(上田在住)。 家づくりをしたことがある人なら、あぁこれは大変だなとわかると思うし、家づくりをされなくても、マルチベンダー体制によるプロジェクトのようなものなのでご理解いただけると思う。

プロジェクトオーナはー私であるが、この時点ではプロジェクトマネージャーは不動産会社の担当者(仮にAさんとする)である。私にとって初めての家づくりで経験が無かったこともあるが、対象の土地はAさんが売主さんから直接相談を受けたAさん案件でもあり、何度かのやりとりを通じて誠実で信頼に値する方だと感じたので、お任せくださいと言われた範囲については全幅の信頼を寄せていた。

今回の問題

本当は詳細を記載したいところだが、誰の目に触れるともわからないので、ポイントで記載する。上田での家づくりを白紙にしたいと考えたのは、Aさんを信用できないかも・・・と思ってしまったからだ。そしてメンタルへのダメージが強く、家づくりが辛くなってしまったから。実際は、Aさんの経験則では無かったイレギュラーなケースが発生したことによって予定通りに行かなくなってしまったからであり、私にも反省点はあるのだがそれは後にしてまずは大変だったことを。

(1)私が土地の支払い期日を考慮して、住宅ローン仮審査が通過している銀行に対して本審査の申し込みをそろそろすべきでは・・・とAさんに相談するも、大丈夫だと言われていた。→しかし実際は大丈夫ではなく、日程ギリギリな状況で利用したかった銀行①の利用を諦めて、審査が通っていた銀行②の利用をすることになった(理由は、銀行①というか保証会社?が急遽、建築確認書を提出せよと言ってきたため。建築確認書を出してしまうと今後私に不利となる。銀行②は建築確認書は不要だが、この時点でもうスケジュール的にはアウト)。

(2)急ぎ、工事請負契約書が必要となった(いやそもそも①の銀行はなくてもいけたんか?と全力で突っ込みたかったが、いけたのだろう。皆まで言わずともと思い、引っ込めた)。ちょうどその頃、初めて私と友人の設計士、予定している工務店、Aさんとの初回MTGを実施したばかりである。双方の利害はまだ調整できていないので、工務店さんが出せるわけがない。

(3)おそらく出せるわけがない工事請負契約書を巡って、Aさんや工務店さんとと数日に渡って議論が続く。工務店さんのコメントはもっともだったし、誠実だったが、まだ人間関係ができていないので、言葉尻から感じる彼らの苛立ちに精神的に参った。

(4)Aさんにはこんな状況になってしまった理由を問いただし、あるべき方向に修正すべく調整を試みるも、逆に衝撃的な提案をされる。あまりに衝撃的で、とてもがっかりした。

(5)問題は重なるもので・・・土地の測量をした結果、隣地の方が、本来は売主さんの敷地を利用していたことが発覚。どうやら売主さんのお婆様と隣地の方のお婆様との口約束で使用が許可されていたらしい。当人同士はすでに亡くなっているが、売主さんのお父様は何となく聞いてはいたらしい。・・・今一番の問題ではないが、これも急ぎどう対処すべきかを判断しなければならない。まぁ私の答えはすぐに決まったんだけど。いづれにせよ、この対処の方法を巡っても、Aさんの進め方に違和感を覚えた。

・・・というわけで特に(3)以降は、精神的にダメージを受ける。本業というか、仕事もとにかく忙しい時期だったことも重なって、とてもしんどかった。先の見えない議論の後に、仕事をするのもしんどかったし、眠りも浅かった。

あれ、家づくりってこんなに辛いものなの?・・・

解決

辛かったけれど、唯一の救いは友人である設計士の川口さんがずっと私の立場で考えて相談に乗ってくれたり、調整に入ってくれたりしたこと。すごく心強かったし、彼のおかげで冷静になって解決策を考えることができた。

明日大事な判断をせねばという夜は、まず一晩ゆっくり寝て、翌日のクリアな頭で再度考え、冷静に穏やかにAさんに対して3つの提案をした。

結果だけ言うと、理想の形に収まった。売主さんに全てを順を追って丁寧に説明し、ご理解をいただき、支払い期日の延期に合意いただくことだ。

こちらは測量を行い、農地転用の手続きはあとすこしで完了の目処も立っていたので、購入意志は十分にある。また再度、買い手を見つけるのは大変だろう。だから解決策としてはとてもシンプルなんだが、Aさんの立場もあるし、売主さんとの関係性、売主さんのご事情もあるため、そんなに簡単ではないようだった。

・・・なんとか収まって、一気に肩の力が抜けた。有難い。

反省点

そして反省点である。これも初歩的で書くことすら恥ずかしいが、Aさんに任せ過ぎていたことと、コミュニケーションをもう少し増やすべきだったことだ。

初めてのことなので、Aさんの「ここは自分にお任せください」に対して、あまりに信頼しすぎた。職業柄自分でも調べていたので、いくつか気になることはあったのだが、その時点でもう少し食い下がって確認すべきだった。人となりを理解できているわけでもないし、ハイコンテキストな会話ができる相手でもないんだから。

後になってAさんによくよく話を聞くと、Aさんも自身の経験則上イレギュラーが発生したとのことで、しっかりお詫びもされ、設計士の友人にもすぐに連絡をしてくれた。やっぱりいい人だなと改めて思った。

衝撃的な提案については今思い出してもかなり謎だが、Aさんも焦っていたし、混乱していたのだろう。そういうこともある。Aさんもまた振り回されてしまった人の一人なのだ。

続くプロジェクト

反省点を一言で言えば、プロジェクトオーナーとしての役割を果たすべきだった。・・・ってことなんだが、仕事と同じじゃないか(笑)。

私の大切な友人がとある本の感想で、「いい家をつくる秘訣って ①自分が何を本当に求めているかを知ること ②決断力 ③人を巻き込む力 なんだなと思った。」とメッセージをくれた。本当にその通りだと思う。

私にとっては楽しい人生のステップだが、友人も含めAさんも大工さんも工務店さんにとっては仕事、生業だ。ただオーナーとしてわがままを言って巻き込むのではなく、私も誠実に真摯にこのプロジェクトに向き合っていきたい。今、これを書きながら改めて思った。




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