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30過ぎてから人生がめちゃくちゃ楽しいって話

今はどうか分からないが、私が20代前半の頃までは、「女性の年齢はクリスマスケーキに例えられる」という話をよく聞かされた。

クリスマスケーキは、クリスマスイブやクリスマス当日にかけて買い求められるが、クリスマスが過ぎた途端に価値が下がり、年末には誰も買わなくなるというものだ。

つまり、24,25歳が一番女性として価値があるが、26歳以降は一気に価値が低くなり、30歳以降はほぼ価値がないということになる。

若かりし頃の私は、そんな失礼な例え話(なぜかこの話をしてくるのは歳上の男性が多かったように思う)を間に受け、25歳までには生涯の伴侶を見つけなければととにかく焦ったものである。

思えば「彼氏」がいなければダメみたいな刷り込みは、中学生頃のスクールカーストに所以があったように思う。

小学生時代までは、好きな男の子とただ仲良く話したり一緒に遊べれば満足で、それだけで女子同士の恋バナも十分盛り上がったものだ。

それが、中学生になりスクールカースト上位者から軒並み彼氏ができ始め、仲の良い友達も彼氏ができた途端に上位者グループとの交流が増えていった。

このままでは自分が属す階層での地位すらも揺らぐのではないかという漠然とした不安が、『「彼氏」を作らなきゃ』という使命感を一気に加速させたように思う。

もともとの人目を気にする性格も相まり、それ以来自分の言動やファッションなどは「自分がいいと思うかどうか」よりも「いかに男の子にモテるか」にシフトチェンジしていったのだ。

結局私はクリスマスケーキの呪いを間に受けたまま、25歳で結婚し、26歳で子供を産んだ。

子育てが少し落ち着いて、自分のことに多少目を向けられるようになった今気づくとあの30代になっていた。


子供は可愛いし面白いし、何より人生最大の幸福をもたらしてくれたと考えているので、あのとき結婚して出産する道を選んだことに全く後悔は無い。

しかし、あそこまで必死に若さにしがみつく必要はなかったのではないかと思える。

というのも、周りの友人を見ても20代後半以降の方が収入や貯金も増えた分、みんなより美容に力を入れるようになったり、好きなブランドのファッションで着飾ったりとむしろ女性としてより魅力的になっている。

また、仕事で少し上のポストについたり、各地に旅行に行ったり、趣味を見つけて極めたりと、様々な経験から人間としてもより魅力が増しているのが歴然で眩しいばかりだ。

私自身、子育てを経験したからというのももちろんあるが、仕事でキャリアを積んだり、資格に挑戦したり、趣味に勤しんだりと、30過ぎてからの自分が一番輝いていると感じる。

それは何より全て「自分がいいと思うこと」「自分がやりたいこと」を中心にしているからだ。

どんなに男ウケの悪いファッションを選ぼうが、K-POPアイドルのヲタクをしようが、迎合し続ける若いだけが取り柄の女子よりも、よほど人間としての魅力は増しているに違いない。

だから、30過ぎてから自分で選択できる人生はめちゃくちゃ自由で楽しい。


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