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ディズニー・オン・クラシック まほうの夜の音楽会〜輝きの未来へ〜に行ってきた

 2022年9月25日、日曜日、宇都宮市民文化会館大ホールで行われた『ディズニー・オン・クラシック まほうの夜の音楽会』を見に行きました。ディズニー音楽をオーケストラで演奏するという夢の様なコンサートです。映像や照明の演出もあり、普段オーケストラに馴染みの無い人でも見やすく、聞きやすいコンサートだと思います。

 今年で20周年という事で、調べてみると私が初めて行ったのは5周年の公演だったので、15年も前でした。地元である宇都宮公演は毎年ではないものの、ほぼ毎年行っているので10公演以上は行っていますし、その間に、様々なディズニー作品が公開されたと思うと感慨深いです。

 毎年、プログラム内容が公開されていますが、今年はメインプログラムが会場により『塔の上のラプンツェル』か『ノートルダムの鐘』が演奏されます。人気作品のラプンツェルは何度も演奏されているので、個人的にはノートルダムの鐘が良かったのですが宇都宮はラプンツェルでした。とはいえ、ラプンツェルは映像も音楽も素晴らしいですし、指揮者、コンサートマスターが変わっての演奏を聴くのは初めてなので、何かこれまでとの違いに気付けたらいいな。と、思ってました。


 今回の席は、1階12列目中央でした。チケットは一般発売開始数日後に宇都宮文化会館のチケットセンターに直接問い合わせて購入しました。オンラインの方がすぐに手に入りますが、文化会館に直接問い合わせると座席が選べるので、このパターンで買う事が多いです。


 開始のアナウンスが流れ、オーケストラメンバーと指揮者が入場し、今回の1曲目は東京ディズニーランドで1995年から2001年まで行われている夜のパレード『ディズニー・ファンティリュージョン!』のテーマ曲『フェアリー・ガーデン』です。私が初めて行った5周年のディズニー・オン・クラシックでも1曲目に演奏された曲で、ステージ上のスクリーンにはディズニー・オン・クラシックのこれまでの歴史がまとめられた映像が流れ「あ〜!このプログラム良かった〜!!」とか思い出しながら見ていました。個人的には、ディズニー・オン・クラシックといえば、この曲なので何度聞いても嬉しかったです。

 コンサートは2部構成に分けれており、1部では人気の楽曲を作品をまたいで披露され、2部では1つの作品をフューチャーされ楽曲が披露されます。

 1部では1曲目が終わるとナビゲーターの案内が入り、20周年企画としてルーレット企画が続きました。プロデューサーズ・チョイスの候補3曲、お客様リクエストから選ばれた東京ディズニーリゾートのパークミュージックの候補4曲からそれぞれ1曲ずつ演奏されます。数年前にも似たようなルーレット企画やってましたが、その時は1番聞きたかった曲が当たって号泣しながら聞いた思い出が蘇ります。思い出すと、ちょっと恥ずかしいですが、それだけ聞きたかったという事で。その点、今回はどれも平等に聞きたかったので前ほどドキドキはしてませんでした。

 宇都宮で選ばれたのは、『ハイスクール・ミュージカル』の「みんなスター!」と東京ディズニーランドのシンデレラ城へのプロジェクションマッピングが話題となった「ワンス・アポン・ア・タイム」が選ばれました。「みんなスター!」はシンガーが登場すると、すぐに客席へ立ち上がるようジェスチャーがありましたが、前の席の人達がなかなか立たず「気付いてない? 立ち辛い、立ちたい」と思ってましたがじわじわと立ち上がり初めたので、2曲目にしてかなりの盛り上がりでした。「みんなスター!」はTVでも使われているので、ディズニーの音楽と思っていなくても耳にしている人は多いノリの良いナンバーで、オーケストラの演奏の厚みもありつつ、ポップスコンサートのようなノリで楽しかったです。「ワンス・アポン・ア・タイム」は、自分のお誕生祝にバケーションパッケージで泊まった時に指定席で見た思い出のショーなので、また聞けて嬉しかったです。「ワンス・アポン・ア・タイム」はフルでは演奏できないので短くアレンジしたバージョンになりますが、大好きなプーさんのパートが演奏されたのも嬉しかったです。行くたびアンケートに聞きたい作品「くまのプーさん」書いてるガチ勢なので、一部のみとはいえプーさんの楽曲が聞けて大興奮でした。映像も「ワンス・アポン・ア・タイム」のショーの様子がたっぷりと映ったので、早くディズニーランドに遊びに行きたくなりました。

 次に、昨年開催分のお客様アンケートで1位の楽曲を演奏。作品部門は『リトル・マーメイド』、パーク部門は「コンパス・オブ・ユア・ハート」、楽曲部門は「スピーチレス」どれもディズニーファンからすれば納得ですが、「アリエルはわかるけど、あとは何?」と思っている方もいるでしょうから、解説付きで語ります。

 作品部門の『リトル・マーメイド』は「パート・オブ・ユア・ワールド」が披露されました。人魚姫のアリエルが地上への憧れを歌う、美しい曲です。海の素晴らしさを宮廷音楽家でもあるレイシオ・セロニアス・イグナシアス・クラスタシアス・セバスチャン(通称:セバスチャン)が歌う「アンダー・ザ・シー」と並び作品を代表する名曲です。何度聞いてもうっとりします。実際『リトル・マーメイド』は何度も作品をフューチャーされる2部にも選ばれていますが、美しさ、楽しさ、迫力、全てでオーケストラ編成に向く作品なので、また2部でも『リトル・マーメイド』が見たいな。

 パーク部門の「コンパス・オブ・ユア・ハート」は東京ディズニーシーの『シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ』オリジナル楽曲です。極端な話、音源を除けば東京ディズニーシーでしか聞けない楽曲な訳です。日本は「コンパス・オブ・ユア・ハート」の聖地! しかも、通常ディズニーシーでは日本語で歌われていますが、ディズニー・オン・クラシックでは英語歌詞で披露されるのもレアでファンとしてはたまりません。チャンドゥ可愛いですよね、バナナ苦手だから途中ちょっと「うっ!」って思うけど。

 3曲目の「スピーチレス」は2019年に公開された『実写版・アラジン』でジャスミンが歌った曲です。ディズニーの実写版では個人的に『美女と野獣』と『アラジン』は傑作だと思っていて、元々素晴らしい作品な上に、アニメでは書ききれなかった登場キャラクターの描写が追加され作品の深みやキャラクターの魅力を上げたと思ってます。中でも、この「スピーチレス」はジャスミンの強さを表現する印象的な曲でした。ディズニープリンセスは作品の主人公である事が多いのですが、主役はあくまでアラジン。ジャスミンはヒロインなので、魅力的なキャラクターではありますが、他のプリンセスに比べると作品内でのキャラクターとしての心理描写が少ないと思っていたのですが、そこが実写版で見事に補完されたと思いました。個人的にはシンガーさん歌声が素晴らしかったのと、ドレスの色が気になりまして。「あ、このシンガーさんがあの曲も歌うんだな」とニヤニヤしながら聞いていました。

 1部のラストは、『メリー・ポピンズ』のメドレー「メリー・ポピンズ組曲」でした。実写とアニメーションを織り交ぜたミュージカル映画で、「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」を始め一度聴いたら口ずさみたくなくような名曲の数々。『メリー・ポピンズ』は1964年公開の作品なので、今もその音楽が愛されているのは素晴らしいですね。


 休憩を挟んでの2部は、1つの作品をフューチャーします。宇都宮公演では『塔の上のラプンツェル』でした。「『ノートルダムの鐘』の方が見たかった!」と言っておきながら、この記事を書くためにパンフレットを見直したら当日の感動を思い出して涙ぐんでしまった。ラプンツェルのずるいところは、ラプンツェルとフリンのデュエット「輝く未来」が圧倒的にディズニー・オン・クラシック映えするんですよ。ディズニー・オン・クラシックでは、スクリーンにストーリーの画像や映像が流れたり、照明の演出もあるので、「輝く未来」のシーンは自分もお姫様の帰還を願って灯りを上げた国民の一人のような感覚になります。これは、もう、何度聴いても、毎回思ってます。

 先走って「輝く未来」の話をしてしまいましたが、2部ではストーリーに沿って楽曲が演奏されるので、アニメを1本見たかのような気分になれます。(台詞は重要な台詞くらいしかやりませんけど)ディズニーは敵であるヴィランも人気で、ラプンツェルのヴィランも歌います。1部で見た通り「やっぱりこの人がこれ歌った!」と予想を当ててニヤニヤしつつ、このシンガーさんが歌っている時の表情や歌い終わった後に拍手を要求する感じが役になりきっているというか、ミュージカルっぽくて面白かったです。

 実はラプンツェルの中で一番好きな「誰にでも夢はある」(あれだけ語った「輝く未来」じゃないんかい!)もコミカルな映像とダンスがぴったりで、オーケストラメンバーたちも楽しそうでした。自分の夢を語るっていいな、と思いました。好きなことを語る人の熱量って凄いので。その熱量がこの曲にあって好きなんですよ。そして、この曲があってこその最後に繋がると思ってます。

 ラプンツェルといえば王国に着いたラプンツェル達が人々とふれあいながら踊る「王国でダンス」も華やかでディズニー・オン・クラシックで聴きたい曲の1つです。この曲では、シンガーだけでなくオーケストラメンバーやお客さんもダンスに参加しました。大変失礼だとは思いますが、オーケストラメンバーの普段踊ってなさが見られて可愛かったです。ステップ間違えている方とか、ちょっと遅れている人とか、踊り終わった後にめちゃくちゃ安心してる人とか、楽器の演奏はスペシャリストでも普通の人間なんだと思えて面白かったです。

 美しい「輝く未来」が終わると、物語は後半へ。歌のある曲はなくなり、シンガーの歌を聴きたいとか、オーケストラの演奏を楽しみたい、という気持ちより物語に引き込まれます。この引き込まれる感覚って、表現するが実力のあるシンガーや演奏陣だからできる事なんだろうと思います。ラプンツェル全部見た、って感覚になりましたが、実際には見てないので近いちにDisney+で見直そうと思いました。


 そして、今回3年ぶりに金テープが飛ぶ演出が復活したのも嬉しかったです。「床に落ちたテープは拾わないで下さい」とアナウンス付きでしたが。今回は3年ぶりに指揮者やシンガーが海外のキャストが参加したこともあり少しずつ、戻れるものが増えてきているのも感じられました。

 今回のツアーは12月25日まで続きますし、全国回っているのでお近くに来た時はぜひ見に行ってみてはいかがでしょうか?

 ちなみに、私は「これはノートルダムの鐘版も見なければ!」と追加を決意しましたが、普段地方公演しか行っていないので……東京公演、公演数の多さにチケット買い間違えました。(誰か私の代わりに行って下さい)

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