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☒一生喋らないことにした。

一生喋らないことにした。
いきなりそんなこと言われても、多くの人には理解されないだろう。
喋ることができる人には分からないだろう。

私は喋ることで何度も地獄を見てきた。
私にとって何故喋ることが地獄なのか、なぜ御口をミッフィーにするのか、これを説明する。

喋ることを意識するとストレスが生じるからだ。私は元来、状況場面によって声が出なくなる人間だ。私は全く喋れないわけではない。だから喋れないのを隠して生きている。グレーな障害者だ。私は喋れない異常者と思われるのがとても恥ずかしく辛い。なので常にうまく喋れるかどうかを気にしている。常にうまく喋りスムーズな会話を心掛けている。会話の途中に声が出なくなり、無音な時間が生まれたり、不穏な顔で相手が待っていたりするのを見るのが、とても辛い。私はどうしても円滑に喋らなくてはいけないバイアスにかかっている。
そんな私の困ったことは、会話の内容に集中できないことだ。内容に集中できないということは仕事にならない。会話以外でも次に言う会話をシミュレーションしたり、先程の会話の反省をする。会話以外の時間も常に喋ることを考える。私は喋ることがある仕事において仕事に集中することができない人間なのである。
となってくると、喋ることは不都合である。
そしてさらに不都合のことは、誰かに相談できないという問題を抱えることだ。
喋ることで甚大な緊張と汗をかく私はできるだけ喋らないで事を進めようもする。
私は積極的に自分から話すことがとても苦手だ。
そして自分のことをさらけ出すことも苦手だ。
なぜ自分のことをさらけ出すのが苦手かというと、私以外の人はみんな当たり前のように喋れているから、普通にできない自分にコンプレックスを抱いているのだ。
周りができて自分だけできないのが辛い。
できないと認めて誰かに公にして開き直って生きていくのができない。
今まで喋れないなと指摘されたことはあるが、自分から喋れないんですと打ち明けたことがない。何度もカミングアウトをしようとしたが、出来なかった。
この消極的な私は病院にも行けないでいる。
病院で正確な診断を受ければ私にも改善に向かうことができるかもしれないのに。
とはいえ、喋りづらくても仕事が全くできないわけではない。
誤魔化し誤魔化しながら仕事をしている。
いや仕事の形を留められる時間は短い。
仕事ができていても辛くなってやめてしまう。
誤魔化しきれないこと、ホウレンソウができないこと、うまく説明できないこと、雑談ができないこと、会話のスムーズさの成立を重視して相手の要求を断れない、などが重なり迷惑をかけてしまう自分に耐えきれなくなりやめてしまう。
ストレスに耐えているときは、異常なことが起こる。暴飲暴食、散財、絶交など自分を蝕むことをする。
浪費をして体調を崩し友達を失う
なんのために働いているのかわからなくなる。
人に迷惑をかけて自分をボロボロに弱らせていくために働いているのかと思う。
当然喋れないことはやりたいことを妨げるかなり大きい障壁だ。
私はだんだん夢や希望が無くなり、ただ喋るストレスが無くなればいいとしか思えなくなった。
なので喋らないことにした。
喋らないで生きるためには、2つの事が必要である。それは、生活力と他者の理解だ。
今私が持つスキルでは全く喋らなくてできる仕事が殆ど無い。
なんとか生活力をつけて生きていく必要がある。
無言で働くのか、働かず働ける人のヒモになるのか。
喋りストレスを抱えながら自分と身内を滅ぼしていくのか。
私は平和に行きたい。
あと、他者の理解も必要だ。
どうしても喋らなくちゃいけない時は誰かの力を借りなくてはいけない。それは代行だったり、医者の診断書だったりする。
今の私にできることは、周囲の人に喋れないことを証明することだ。だからできることからやる。ブログによる意思表示やヘルプだったり、オンラインの病院に行くだったりだ。

私はこれまで喋るのが辛いのに喋ろうとしていた。
なぜなら喋るのがこの世では当たり前だから、喋るのって便利だし友達になりやすいし、多くの仕事に必須だからだ。
たまにスムーズに喋れた時、歓喜に満ち溢れるのでついつい騙されて、また喋ろうとしてしまう。
これは麻薬だ。
今は喋れなくてもいつか慣れると思ったが、全く喋れるようにならない。
何度も何度も痛い目にあってきた。
だからもう二度と喋らないと誓う。
喋らないで自立できたら、他の同じような人の助けになるかもしれない。
まあ、今は自分を守るためだけに動く。
よし、私は御口をミッフィーにして生きます。

この文章は、休職中にかいた

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