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今年も、もう数週間で終わってしまう。
傷は徐々に癒えてきた。
9/15に僕は大好きな人に絶縁されてしまった。
躁状態の過激な言動、垣間見える人間性。絶縁されるに値する理由は十分だっただろうな。
その人と出会えて僕は幸福だった。

大学2年の11月に明確に発症した躁鬱を起点として僕は長い間、人と触れ合わずに過ごした。精神病棟での7ヶ月を経て実家に戻ってきても友人は居らず、孤独感と退屈に苦しむ毎日だった。
そんな折に、ネットの掲示板を久しぶりに使っていた。“あなたの好きな歌詞、小説、漫画について教えてください“という見出しでひたすら投稿し続ける毎日。メッセージをくれる人はいなかった。投稿を続けて1週間ぐらいが経った頃だろうか。

キリンジのプレイリストがある日突然送られてきた。その後の文章のやり取りは心を浮き立たせた。あまりにも上手だったから。返答が苦しいほどだった。彼の切り返しについていけるユーモアを僕は持ち合わせていなかったから。2日ほどメッセージをやり取りし、電話することになった。ワクワクした。こんな面白い人と話したことないって。電話してすぐに女性であったことに衝撃を受ける。性別が分からなかったから。すぐに好きになった。彼女(以後A)
の話は、日常の中に映る人が見落としがちな幸せを拾っていて、それがとても心を浮き立たせた。

Aと仲良くなりたい一心で僕は、同じタバコを吸うようになり、Twitterアカウントを開設し、日記を書くようになった。邦画も苦手なのに観るようになった。勧められた本も自由への逃走以外は読み切った。ただ、会話は窮屈だった。Aに嫌われたくない、離れられたくないという一心で会話する僕はなんだったんだろう。父親に怒られないようにする子供と変わらなかったんじゃないかな。きっとAの価値観ではこうだろうと思い、言わないこともあった。

なんか文がまとまんねー笑、もうどうでもいい。
俺はあなたが本当に人として好きだったんだよ。何気ない会話のユーモアや引き出しの広さ。疲れたとTwitterで呟いていたらすぐに遊びに誘ってくれたり、電話してくれたりさ。本当に好きだったんだよマジでさあ。俺、途中からあなたに対して都合よく使ってたね、ごめんなさい。あなたが僕に、人に役割を与えるのをやめなさいって言ってくれたのマジにシェシェな。人に何かを求めずに、ただ関わるって難しいけど意識してる。

東京にまた出てきたときにこれどうぞって言って送ってきたプレイリスト、今でも聴くよ。

あなたのおかげで邦画が好きになったし。見落としがちな物に目が行くようになった。人と話す時もその人の価値観を尊重できるようになったよ。音楽の好みもだいぶ変わった笑、友人からこんなに影響を受けたことなかったからさ、ビックリだよね。

君にこの歌ぴったりだと思うって言われたフジファブリックのバウムクーヘン。その通りだと思うよ。僕は誰かに気づいてほしい。あなたは僕があなたに嫌われないように振る舞っていることに気付いていたのかな。

てかあなた、忘れて欲しいって言ってたけど難しいからね。ホスト辞める、疲れたって言った次の日には遠足だよーって神保町連れてってくれてさ、夜は吉祥寺で飲んで、毎回おでかけスッゲー楽しかったんだから。古本屋、ご飯の美味しい店、おすすめのデートコース、色々教えてくれてありがとう。

あとさあ、あなた遠足のしおり作ってくるお茶目さやべーから惚れるぜふつうの人は。違うな。あなたに惚れない人はいないし、あなたが今後ずっと幸せになっていたらいいなって思う。どうもありがとう、不快にさせてごめんなさい。

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