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【連載】Vol.3 創業90余年 福島・会津「牛乳屋食堂」

第二弾は「牛乳屋食堂」。会津の出身である私としては胸熱である。
記録ずくめの「井出商店」の後に我が地元「会津のラーメン」が来るのだから。

牛乳屋食堂のラーメン(極太手打麺)

「牛乳屋食堂」は「みんなのふるさとラーメン」期間限定第二弾(この時も2番目か!)として2009年3月6日にオープンした。当時のネット記事に私自身がこう書いていた。『私は会津の出身なので「会津のラーメン」が新横浜ラーメン博物館に出店することは大変感慨深い。思えば1994年創館時にも「喜多方ラーメン」の「大安食堂」が出店しており、「会津のラーメン」としては2軒目になる。これもまたラーメン処としては胸を張れる。』

1994年のラー博開業時に出店した喜多方「大安食堂」

まさに今回、書こうとしていたことを「牛乳屋食堂」が出店したときに書いていたのだった。その時の気持ちをもう少し詳しく書きたい。誰が言ったか「日本3大ご当地ラーメン」。札幌、博多に続いて、喜多方があげられることが多い。会津出身の私としては、そのことは誇りであり、嬉しいことではあるのだが正直、「えっ!?三番目?」と思う気持ちも少しあった。

しかし、ラー博の創館時に札幌や博多の店と同時に喜多方のお店が出店したことにより、それはもう証明されたと思っていいんじゃないか、と。そう自分を納得させていた。そして、それと同時に頭に浮かんでいたのは、「日本には47都道府県がある。1年に一店舗が入れ替わっても会津はもちろん、福島県のお店は私が生きてる間に出店することは無いのではないか」という少し寂しい気持ちであった。

それが2009年になんと会津2軒目のお店が出店したのだから、そりゃ歓喜・感動雨霰である。会津には「喜多方ラーメン」だけではなく「会津ラーメン」も存在する。創業100年を超える老舗もあるし、店舗数だって喜多方に負けないのではないか?そんなことを少しでも知ってもらえたら嬉しい。

2009年新横浜ラーメン博物館出店時の外観

さて、地元のことになると言いたいことが多すぎて書き切れなくなるのでお店の話に戻す。
「牛乳屋食堂」だが、最寄り駅は芦ノ牧温泉駅で会津若松市の南端にある。市内からはかなり距離がある。「うえんで食堂」「ばんげや食堂」と合わせて「芦ノ牧三大食堂(ラーメン)」と呼んでいたりする。中でも知名度があるのが「牛乳屋食堂」だ。
創業90年以上の歴史があり「牛乳屋」から始まったことにより、その変わった店名が付いている、というのも面白いエピソード。初代から現在の四代目まで女性店主。

そして大きな特徴がカツ丼。ラーメン店のサイドメニューがカツ丼なのだ。いや、サイドではなくWメインメニューと言っても良い。
ラー博28年の歴史の中でラーメンとご飯物のセットがメインメニューになったのは「牛乳屋食堂」だけ。
そして今回の出店に当たってまず私が聞いたことは「カツ丼は出すんですか?」であった(笑)。それくらい私には重要だったのだ。その返答は「中太麺・極太手打麺、カツ丼とも発売します。カツ丼はソースカツ丼と煮込みカツ丼の2種です。」とのこと。
くぅ〜、今回の企画のラー博の本気度がわかる返答だった。3週間ならラーメンだけでもいいんじゃないか?そう考えてもおかしくない。しかし、しっかりカツ丼も用意したことに意義がある。会津はソースカツ丼のご当地でもあり、名物なのだが「牛乳屋食堂」のかつ丼には2種類あり、その両方が今回も出されるようだ。

会津名物「ソースカツ丼(写真左)」と「煮込みカツ丼(写真右)」

そして、忘れてはならない大きな特徴がもうひとつ、麺である。麺は会津特有の多加水熟成麺で極太手打麵と中太麺から選択可能。
オススメは極太手打麺だがこちらは数量限定(1日50食限定予定)なので早めの時間に行った方がいい。

極太手打麵(1日50食限定)

麺が2種類、カツ丼も2種類。3週間の間に何回通うことになるのだろう。
今からスケジュール調整だ。我が地元・会津のラーメンをぜひ、多くの人に食べていただきたいと思う。そして会津にも足を運んでいただきたい。

文/大崎裕史

📖バックナンバー
Vol.1「2年で味わい尽くす、ラー博30年史」(2022年6月17日)
Vol.2 伝説の銘店 和歌山「井出商店」(2022年6月24日)

あの銘店をもう一度 第2弾 福島・会津「牛乳屋食堂」
※牛乳屋食堂の詳細はコチラから
出店期間:2022年7月22日(金)~8月11日(木)
出店場所:横浜市港北区新横浜2-14-21 新横浜ラーメン博物館地下2階     ※旧RYUS NOODLE BAR跡地
営業時間:新横浜ラーメン博物館の営業に準じる。詳細はコチラ




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