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自称「変態料理人」の、オタク的グルメエッセイ

超グルメオタクの先輩から稲田俊輔さんの本について熱く語られる機会があり、俄然、興味がわいたので読むことに。

稲田さんは今や大人気の南インド料理を提供するエリックサウスを作った方です。

料理人といえど文章の表現がいちいち面白くて一気に読みました。

蕎麦をすすることを、ズビズバと表現したり、洞窟生ハムという奇妙な料理の話があったり。

エピソードもいちいち面白いのです。ネタバレになるので深く書きませんが、、

幕の内弁当を食べるときの戦術は、わたしも似たような思考だし、ホワイトアスパラに異様な執着があるのもちょっとわかるので親近感が湧くのだけれど、日本のポトフが今の形態になるには雑誌オレンジページとシャウエッセンが関係しているのでは、と追求する様は、さすが素晴らしき変態。

スペインのサンセバスチャンのスーパー。
ホワイトアスパラガスに囲まれて思わず写真を撮った。

この本を通じて新たに知ったことがふたつ。ためになる本でもあるのが、流石です。

ざっかけない
粗野で、がさつで、丁寧でない、を意味する東京の言葉(東京生まれだけど知らなかった・・・)

ハイミー
味の素株式会社が製造・販売する複合調味料

序盤に稲田さんがきゅうりのサンドイッチについて書いてるのですが、このレシピがまた最高で、簡単だけど奥深い味わいなので興味がある方はぜひ作ってほしいです。

なにはともあれ、食を愛することの楽しさや尊さをクスッと笑いながら感じることができる素敵な本でした。

洋食屋でカツレツをとってビールをやる、わたしもそんな大人になりたいと思ったのでありました。


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