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セルフマネジメント事始め 4

<ザウルス>

それからしばらくして、私は使い慣れたシステム手帳から一旦、手を離すことになる。知人からザウルス(電子手帳)をいただいたのだ。自作ダイアリーをバイブルサイズに切り出すのに疲れていた私は、システム手帳を置き、電子手帳によるマネジメントにすべて移行することにした。

ザウルスはバイブルサイズのシステム手帳より小さく薄く軽く、携帯性に優れており、パソコンとの連携もとれ、様々に工夫されていることがよく分かった。いつでもどこでも思いついたことを気軽にしかもキレイな文字(活字)で書ける。自分が求める手帳としての要素がすべてあるように感じた。

しかし軽快に使い始めて1年が過ぎたある日、その自由さが大きく損なわれる日がやってきた。メモリ不足。手帳を使い慣れてくると何でもかんでも記録することでその威力を発揮することになるのだが、1年以上使い続けるとさすがのザウルスもメモリ不足を訴え始めた。

自由さを再び手に入れるためにメモリーカードを買ったりパソコンでバックアップを取ってみたりしたが、やはり最初の自由さを取り戻すほどには至らなかった。また、一覧性に欠けるというのはスケジュール管理においては覆いがたい欠点だ。


<「超」整理手帳>


長期のスケジュールを一覧したい、と考えていたところに、野口悠紀夫氏が「超」整理手帳を世に問うたことを知った。私は既に野口氏の『「超」整理法』以来の一連のシリーズに大いに影響を受けており、時系列による押し出しファイリングその他の提言で仕事上、非常によい影響を受けていた。

氏の「超」整理手帳は、A4の紙をジャバラ状に4つ折りにしてスケジュールを一覧できるようにしたものだ。また専用のカバーに挟み込むことで穴を空けずに済み、A4紙はすべて簡単に手帳に入れて携帯できる。

大いに魅力を感じた私はさっそく書店でそれを購入して使い始めた。それは薄く細長くスマートで背広の内ポケットにフィット。使い始めは非常に快適だった。使い慣れるにつれ、システム手帳同様、学校現場にフィットするよう工夫したオリジナルスケジュール帳を自作して使うようになった。

が、それでもやはり欠点が見えてくる。夏場になって上着を脱いだ時、この手帳は行き場を失った。手に持つには頼りなく、お尻のポケットに入れるには大きい。また、資料を手当たり次第に入れるとすぐ一杯になった。すべてを一元化するというコンセプトにはやはり合わない。どうしたものか。(続く)

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