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ノベルゲームを作ろうと思ったら15年かかった話【第10話】制作編⑥効果音・BGMどうする? 〜素材集めの大海に漕ぎ出せ〜

これは、サウンドノベルの持つ魅力に取り憑かれ、「自分でもノベルゲームを作ってみたい」という思いを抱き、終わりのないゲーム制作に足を踏み入れた1人の個人ゲーム制作者の物語である。


ホラーノベルゲーム「アカイロマンション」のだいたいのあらすじとキャラクターが決定した落柿(らくし)。ついにシナリオ本編に取りかかり始めた。


シナリオはMacのテキストエディットで執筆→ある程度書けたところで必要な背景素材探しor撮影・加工→Windowsでスクリプトを組む→デバッグ、という手順を繰り返して制作を進めていった。

当時用意していた画像。
今より加工は強めにしていた。
携帯もガラケー笑


さて、サウンドノベルを作るなら背景画像の他にも必要なものがある。
サウンド』……そう、音。効果音(SE)とBGMである。


「効果音って……素材とかあんのかな?」


ネットで検索してみると、著作権フリーの素材集を見つけた。その名も「音・辞典」。お、ええやんけ! これ買お。


しかし音・辞典シリーズはけっこうな数が出ていた。その中からどれが自分のゲームに使えるか判別しようにも試聴ができるわけではない。

パッケージ裏の効果音一覧を目を皿のようにして読んだ。どれだ……このゲームに使えそうなやつはどれだ? そうやって選別した結果、「生活必須音」「場面効果・アンビエント」「人・アクション」の3本を買った。


「だけどこのゲームはホラーだし、特殊な効果音も必要になる。これだけで全部を補うのは難しいよなぁ……」


そこで落柿は「仲間募集」的なサイトで効果音を作ってくれる人を募集した。当時、落柿は個人ホームページを持っており、そこで小説を公開していたのである。その小説を読んでくれた人の中で名乗りをあげてくれた人が見つかったので効果音作成をお願いすることにした。

この頃からノベルゲーム「アカイロマンション」を制作中であることはこの個人ホームページで紹介していた。そのページはもちろん今はない。何で作っていたかも忘れたけど魔法のiらんどジオシティーズではなかったことだけは記憶している。魔法のiらんどで小説を公開していた過去もあるけどな!


リアルの打ち合わせを1回行い、なんと無償でやってくださるということになった(神)。シナリオを進めて必要になった効果音をピックアップ。効果音発注書なるものをこちらが作成し、それをメール送付。


これが当時書いていた効果音発注書。
07への猟奇的なこだわりがヤバい。「各バージョンあると助かります」じゃねーよ。


制作した効果音をメール添付でもらってチェック、実際にゲームに組み込む、というやり方で進めていった。


ちなみに、この後訪れる長きに渡るエターナル期にその方とは連絡が途絶えてしまった。本当に申し訳がない。もし万一、ここ読んでいましたら連絡くください(土下座)。やっとゲームリリースできました!


「さて、効果音はこれでOK。あとはBGMだな!」

BGM。つまり音楽。効果音と同等に、サウンドノベルのキモである。有償の同人ゲームの予定だから、商用利用も可で探さなければならない。さてどうするか?


「音楽を探すなら、音楽があるところに出向きゃあいいんだろ?」


落柿はそう思い、すっくと立ちあがる。
自転車を漕いで向かった先は、大阪ミナミ


BGMを求める落柿は、なぜか難波周辺の夜の街に消えていくのであった……。




そんな作者が15年かかって作ったゲームがこちら!


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