見出し画像

採用サイトリニューアルプロジェクトで表現した、「らしさ」が伝わるリニューアルの軌跡

企業に関する情報収集の場として、採用サイトは、ほぼすべての候補者が訪れる重要なタッチポイントとなります。
採用サイトと企業サイトとでは、届ける情報や役割が明確に異なります。ラクスルの旧採用サイトのリリース以降、新規事業やグループ会社が増え、会社の状況は大きく変わりました。旧採用サイトの構成のなかで情報を更新したり追加していくことに無理が出てきたり、候補者が旧採用サイトから受ける印象と実態とにズレが生じてきたこともあり、改めて候補者に届けたいメッセージを整理し、事業・キャリア・社内の雰囲気など、候補者の知りたい情報をわかりやすく伝える必要がありました。この記事では、採用サイトが抱えていた課題は何か、どのようにデザインしていったのか、リニューアルに至るまでの軌跡をご紹介いたします。

ーーー

採用サイトにおける4つの課題

まず、サイトの課題を整理し、明確な改善点を洗い出したところ、大きく4つの課題が浮かび上がりました。

1, 各事業を伝える見せ方ができていない
現在では印刷のECサービス『ラクスル』以外にも複数の産業のサービスを展開しているが、それらが候補者に伝わるように設計できていない。

2, すべての職種が掲載できていない
エンジニアやPdMなど4職種しか掲載されておらず、それ以外の職種はどこから情報を得るか、どのように応募するかがわかりづらい。

3, 導線の整備ができていない
検索性・遷移性など基本的な導線が整備されておらず、欲しい情報にたどり着きづらい。

4, VIリニューアルが採用サイトに反映されていない
2021年9月にコーポレートのロゴを含むVIのリニューアルを行ったのだが、旧採用サイトのブランドパーソナリティは更新できていなかった。

全体を通して「会社の成長に合わせて情報のアップデートがされておらず、必要な情報訴求ができていないサイト」になってしまっている状態でした。このような課題を解決するため、採用広報担当と社内のデザイナーで「採用サイトリニューアルプロジェクト」を実施しました。

伝えたいラクスルらしさとこだわり

リニューアルにあたり、複数の課題を解決するために特にこだわったのは「メッセージ」「写真」「動線設計」この3つです。

① メッセージ:全体を統一するコンセプトのデザイン

現在のラクスルらしさを取り入れることはリニューアルで対応したいことのひとつでした。改めて候補者に届けたい「メッセージ」を整理し、まずはコンセプトを一新しました。ラクスルは複数のサービスを運営しており、デジタル化が進んでいない伝統的な産業に対して、DXを推進してきた企業のひとつです。DXの力で日本の産業をまだまだ良くしていきたい。それを端的に一言で表せられないかと考え、完成したコピーは、「産業構造を新しく、世界を素晴らしく。」です。これにラクスルのビジョンである「BETTER SYSTEMS, BETTER WORLD 仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」を併記する形で、産業・世界・未来を変えていく姿勢を伝えていこうという運びとなりました。

完成までには、採用オーナーや人事が採用にかける思いを抽出して意見をまとめるため、ワークショップやアンケートを実施し何度もコピー案を練り直しました。そのおかげで、納得のいくコンセプトが軸となり、その後の設計はスムーズに進めることができました。今回のリニューアルプロジェクトの中で最も重要なパートだったと感じています。

②写真:多様な人材の仕事風景「生っぽさ」にフォーカス

今回ビジュアルコミュニケーションの中でも特に力をいれたのは写真です。
ラクスルでは多様な人材が在籍しており、バックグラウンドも様々です。人材の幅広さは、ラクスルらしさを作る要素のひとつだと考えています。それを表現するため、たくさんの部署の協力を得て、なるべく多くの社員が、ラクスルのビジョン実現のためリアルに仕事をしている風景を写真に収め、あえて作りこまない「生っぽさ」のある写真を撮影していきました。

カメラの前に社員を並べてポーズを取るようなイメージではなく、それぞれの仕事現場にカメラマンが向かうスタイルで各職種ごとのワンシーンが伝わることを重視しています。

③ 動線設計:あるべき場所に情報がある、わかりやすさを重視

候補者が採用サイトに訪れる目的はある程度決まっています。そのため、どのような情報がどこで収集できるのか、候補者が必要な情報にたどり着きやすい導線設計にすることを目的に、時間をかけて掲載情報のページ構成の精査をしていきました。ビジョン・サービス・職種・カルチャー・福利厚生など、どの情報がどこにあるべきで、なにがどのように伝わるべきなのか、ツリーマップを引き、導線を考え候補者が必要とする情報に抜け漏れがないように、あるべき場所に情報がある、わかりやすさを重視しています。そういった観点からもサイト全体のビジュアルデザインはとてもシンプルです。

上記のようなこだわりを軸にデザインし、採用サイトにおける4つの課題にも対応しています。制作期間は約4ヶ月ほど。メッセージの形成や情報設計に多くの時間を費やし、デザインパートナーのメンバーとともに後半1ヶ月ほどで完成させました。

最後に

メインでプロジェクトを推進したのは採用広報1名・デザイナー2名でしたが、コンセプト・ビジュアルの一新、課題整理のインタビューを受けてくれた社員などすべて含めると総勢50名以上の協力があって完成しました。たくさんの視点を入れたからこそ、「ラクスルらしさ」がぎっしり詰まった、そして候補者の知りたい情報をわかりやすく伝える採用サイトが出来上がったと感じています。

ぜひ私たちのこだわりの詰まった採用ページをチェックしてみてください。

https://recruit.raksul.com/

今回は戦略からアウトプットに至るまで、採用広報担当とデザイナーが密に協業体制を取り制作しています。ラクスルのデザイナーは事業やプロダクトだけでなくコーポレートのデザインにも携わって、全社の活動にデザインの力を活かそうとしてます的あくまで一例ですが、幅広いサービスのデザインに携わることができるのは、ラクスルのデザイナー職の魅力のひとつです。

- - - - - - - - - - - - - -

『RAKSUL DESIGN MAGAZINE』では、RAKSULに所属するデザイナーをはじめとしたスタッフが書いた記事を定期的に更新しています。
是非フォローいただけると嬉しいです。
 
✔︎ RAKSUL DESIGN MAGAZINE(note)
✔︎ Twitter
✔︎ RAKSUL DESIGNの紹介
✔︎ RAKSUL デザイナー採用情報


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?