寝ても覚めても

今、公開中の濱口竜介監督「寝ても覚めても」を観てきた。思えば、ミニシアターにいくのは久々だったかもしれない。最近はやたらとシネコンばかり行っていた。

普段レビューなんて書かないけど、精神状況も相まってたくさん言いたいことがあって今から乱文を書きなぐります。

ネタバレを含む可能性があるので観てない人は見ないでほしい。ネタバレ本当に嫌い。でもしないで話きれる自信がない。

まず、ほんとに朝子のふてぶてしさが羨ましすぎて、分けてくれよ、その精神力。と思ったのが物語としても感想。でも胸糞悪い気分には全くならなかったのは、これが嫉妬だとわかっているからだと思う。私にはできない。劇中、小劇場で演劇をやりつつたまに、テレビの再現ドラマにもでるマヤというああほとんど私だみたいな友達に、舞台上で役を演じ切ったマヤに楽屋で花束を渡し泣きながら感動した私にはできないと言ったっていうエピソードがあったけど、まさにそれ。私にはそんな選択絶対できない。泣きながら言いたい。婚約者の前にずっと待ってた昔の男について行って(ここまではまだ理解できる)そして結局戻るなんて、できない。感動とは違うけど泣きながら言いたい。羨ましい。自分を信じられる朝子が羨ましい。間違ったことはしたくないと思ったからと直前に言っていたのが効いている。でもね、なんでそんなことできるのってなんかムカつくし相手の気持ちとか考えないの?とか本当は許されると思ってるの?とかその行動自体甘えてるんじゃいの?とか思ってしまうけど、これはきっと朝子本人にもあったはずの葛藤であって、この葛藤を越えて、愛してる人を裏切り、また戻ってくるのが愛と言うなら私はこの映画を信じたい、愛を信じたいと心底思った。これは本当に思った。

でもバクとの出会いと、亮介との始まりも、夢みたいで、どっちも夢みたい、どっちも夢みたいなのが、寝ても覚めてもなんだろうな。

現実はどこにあったんだろう。
これから始まるんだろうか。
もう夢こそが現実なのだろうか。

いろんな葛藤が渦巻く映画を久々に見てしまった。最初の方はなんか笑っちゃいそうになるところたくさんあったけど、地震が起こってからとうどんどんひきこまれてしまった。

トーフビーツの劇伴はそんなに良いと思わなかったけどラストの曲は流石、なんて言ったらいいかわからないけど良かった。

あと、わたし個人としては、のいつ演劇をやめるか、とか、結婚ができるのか、とかそういう結構主体がもちろん今回のテーマじゃないからだけど、さらっと終わってて、かる!まあ、そうだよな、って思った。中見たら苦しすぎるから軽くてよかった。

ああ、感情のぐるぐるで死んじゃうかと思ったよ。

#コラム #日記 #落花生 #寝ても覚めても #映画 #濱口竜介

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