スタートアップ期におけるバックオフィスのアウトソースについてのメモ

今日はスタートアップ期におけるバックオフィスのアウトソースについて少し僕の考えをお伝えしたいと思います。

【なぜアウトソースするのか?】
・リソースがただでさえ足りないのに、バックオフィスのリソースを内製化すべきではなく、開発(サービス開発、システム開発など)、BizDevなどの事業の根幹に関わることにリソースを割くべき
・無理に内製化しようとすると、バックオフィス素人が設計することになり、会社が拡大成長期に入った時にオペレーションが破綻するリスクあり
・プロに設計を任せることで、内製化する際にスムーズに移行可能
※ただし、この三番目がクセ者で、後々内製化をするという大前提での業務設計を出来るプロに依頼しないと大変なことになります
※またこの場合、例えば僕みたいな人間が設計だけやるというのはありで、それに見合うフローでやってくれる(例えばクラウドサービスの利用は必須ですが、プロの中にはこれに全く精通していない人も多い)ところにアウトソースしないとダメです

【アウトソースする際の最大のポイント】
・アウトソースの大前提は財布をも渡すことができるかどうか?である
→アウトソースする際に自分の作業を極力残さないようにする
→そのためには最後の承認作業だけを行うように設計することがポイント
→これができないということは、会社が大きくなってバックオフィスを内製化しても結局情報を出せない(例えば給与情報、口座情報)ので内製化の意味がない。その意味ではここが組織作りのための本当の権限委譲の一番最初のスタート
→社外の専門家を使う前提なので、その「専門家の守秘義務すら信用できない」のであればあなたは社長に向いていません

【アウトソースする業務とアウトソース先】
1. 人事労務業務(社労士)
・労務業務全般(入社処理、退職処理、就業規則制定及び更新等の管理、三六協定の締結と運用)
→入社、退職の情報をやり取りのルールを決めておきましょう。アウトソースとは直接関係ないですが、採用における意思決定についてもこの段階でルール化しておいた方が安全です
→こちらは社員数が10人を超えなければ必要ないのですが、事業計画上で超える予定なのであれば、最初からきちんと準備して、特に勤怠関連のルールは最初から守るように創業メンバーで合意しておくことが必要です
→この部分を疎かにすると、社員が死ぬほど、でも不満もなく働いて、結局はバーンアウトするブラック企業になります
→ベンチャー従業員のバーンアウトの問題は、実はマズローの欲求五段階説で説明できます。自己実現の欲求が満たされていても、それよりも下位の安全の欲求が満たされない状態においては、安全の欲求が優先されるためバーンアウトするということです
https://matome.naver.jp/m/odai/2138276425484692401
・給与計算業務及び給与振込業務(勤怠管理と給与計算及び給与振込のデータ作成、給与振込データのネットバンキングへの登録、住民税及び源泉税についても処理をしてもらう)
→振込のところは、ネットバンキングを活用し、データ作成までの権限を外部に与えてしまいましょう
→給与計算はクラウドサービスの利用が前提です(会計システムとの連携がしやすいので同じ会社のサービスを使いましょう)

2. 経理業務(税理士)
・月次決算業務(毎月の決算の締め処理)
→ルールを決める必要があります。データをいつまでに集めるのかが非常に大切です。特に経費精算については
→経理システムをクラウドサービス使う前提です(基本的にはマネーフォワードをオススメしています)
・請求書発行業務
→これもフローをしっかりと定める必要があります
・支払業務(ネットバンキングデータ作成及びネットバンキングへの登録処理)
→人事労務と同じく最後の承認のみ社内でやるように設計しましょう

まずはこの辺を外に出すことで、経営陣のリソースをしっかりと確保することが出来るので意識してもらえればと思います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?