老猫。骨と皮。
画像は、家に来た当時のものです。
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老猫は、おばあちゃんらしく「おはぎ」と名付けた。
おとなしいので、触ってみる。鶏ガラみたいな背中でゴツゴツした骨が痛いほど触れる。骨盤もはっきりと触れるし見えている。脚の関節部分は毛が禿げてピンクの皮膚、そして骨が丸見え。猫飼い初心者の私には(初猫りんたろうを飼って2年目)、猫って毛がもふもふしてるイメージなのだけど、全体的に薄い。猫も年を取ってくると毛が薄くなるのだそうだ。手脚は細く、華奢で小さくぺちゃんこ。尻尾もペラペラの毛の生えた長い紙片の様。
野良生活は想像以上に過酷だったのだろう。よく10年も生きてこれたなぁ。よほどおはぎは体力や生命力が強い子なのかもしれない。ただもう限界だったのだろう。
翌日の夜、近所のB動物病院でりんたろうの予防接種。ついでに近日のおはぎの診察を予約した。おはぎの診察の日、血液検査の紙と処方された薬を持って来るように言われたので、それを持っておはぎを病院に連れて行く。診察は非常勤の先生だった。体重は2・3kg。スリムなりんたろうの半分も無い。食欲はありますと言ったら、先生は「人間の女性と同じく高齢のメスは甲状腺が悪くなりやすいから、食べても体重が増えない場合は疑う必要があり、薬を飲ませなければいけないかもしれないからこれから様子を見ましょう。」「こんなに鼻詰まりがひどいなら、カシリウイルスにも感染しているかも。」と言う。「血液検査の内容も色々足りないから、1ヶ月後に甲状腺の状態も含めて、もう一度検査しましょう。」とおっしゃられた。
薬はカシリウイルス対策で鼻に入れるインターフェロンを処方された。
先住猫りんたろうは、奥の部屋に何か居るんだなと察知していた。後から猫好きの知人に聞くと、猫と分かってるし性別も大体の年齢もわかっているよと言っていた。犬猫は匂いに敏感なので、匂いでわかるらしい。凄っ。
おはぎは家に来てから4日くらい経った頃、ゲージの2階に上がれる位元気になってきた。食欲が旺盛だったのでモリモリ食べて、体力が回復してきたのだろう。なので、ベットを2階へ移動させた。ただ水の飲む量が半端なく多いのが気になった。りんたろうの3〜4倍は飲むだろうか。当然、尿の量も半端なく多い。変えても変えても猫砂がすぐダメになるので、とてもじゃ無いけどこのままでは追いつかない。結局急いでシステムトイレに変えることになった。
システムトイレにして、猫砂の減りは若干は収まったが、トイレシートもすぐダメになる。1週間保つタイプのシートを使っていたのだけれど、3日おきに変えないと保たない。本当のところは2日おきに変えたいくらいだった。猫砂もトイレシートもりんたろうの倍以上使う。腎臓がかなり悪いのかもしれなかった。次回の診察の時に伝えなければ。
おはぎは2階に上がれる様になってから、声も出せる様になって来た。おばあちゃん猫らしく、かすれた声で私の顔を見ながらミャオゥゥーと話しかけてくれる。お世話をしていると、顔を私の手やお腹に擦り付けたり、床に転がったりドッタンバッタンこれでもかと言う位、身体中で感謝の気持ちと大好きを伝えてくれてる様。尻尾もピンと立てて先を震わせ、私達を見つめたり。撫でてと頭を下げて待ったり。野良だったとは思えない懐き方だった。
続く
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