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回転の魔術師、オスカー・ファン・ディフェンターさん(1)

オスカーさんは、本当に美しい回転パズルを作る人です。ラジくまるは、すっかりファンになってしましました。
ラジくまるが一番最初に触った彼の作品はオーギアです。

オーギアは、部品をしっかり観察すると、「ああ、矢印のココ、と、四角型のここの穴、これらを合わせれば外れんじゃん」「うん、目標はわかったぞ。」として、解決の大きな目標はすぐに立てられます。

しかし、「あれれ、矢印のココが、何回回転させても、四角形のココにくっつかないぞ?あれぇ?」となる、なんとも変にもどかしい事態になります。こういうところが、すごく好きです。いい感じに。
適度に、むつかしいのです。
ちなみにこれ、パズルマニアでなくても解けるレベルです。とってもいい感じの難易度なんで、ぜひ購入してみてください。オスカーさんがもうかりますんで。よろしくお願いします。

次に紹介する作品は画像なしです。(すいません)
日本経済新聞社(正確には日経BP)が限定数XX個しか製造販売しません!ということで、回転を使った2人対戦ボードゲームを発売したことがあります。(商品名:Around)
もう、コレクションするために即買いしちゃいました。でも、一度も遊んでません。なぜなら「むずかしい」からです。

パズルとしてのレベルが高すぎで、対戦者2名が、両方ともパズルマニアでないと、ゲームが楽しく成立してくれません。ラジくまるの周囲に、そんな対戦相手は1人もいません。
*でも、パズルとして評価するなら、まちがいなく傑作です!

この2人対戦ボドゲに、「ほぼそっくり」な1人用パズル「逃げろ!ハリネズミ」が、約5年後、ボーネルンド店頭に並んだのは、苦い思い出です。
正直に言うと、店頭で見かけた瞬間に「遠い目」をしてしましました。
数量限定生産とかいうのに乗って、即買いしたのは失敗だったな。と思いました。
限定販売だったほうは、これと全く同じメカニズムを使った2人対戦ゲームだったわけです。乱暴に言っちゃえば、ハリネズミを2セット買えば、対戦ゲームを再現することが可能です。
https://ec.bornelund.co.jp/shop/g/gPPT70401/
逃げろ!ハリネズミ Hedgehog Escape 輸入代理店 ボーネルンド

いちおう、このハリネズミが、どのようなシステムなのか、どのようなパズルなのかを説明しておきます。

ハリネズミのコマの形状と動かし方

重要なのは、図に示したピースです。普通ですと2x2x3=全12球かな?と思うところですが、まんなかへんの2個が欠損しており、全10球を接着した形状になってます。カタカナの「コ」の字形状です。
この「コ」の字の凹みを「ゲーム盤上にある障害物」とぴったり合わせながら転がした場合、障害物を大きく迂回する必要もなく、ゴロゴロと回転できる。という点がポイントです。
その性質を利用して、スタートからゴール(このパズルでは、ゲーム盤の欄外)まで転がせ!というパズルです。

さらにざっと10年後くらい?、2023年、このハリネズミパズルの劣化版がKanoodle社から発売されました。

何が劣化か、分かりますか?Flipのほうは、このようにピースが回転します。

回転前(左)と、右方向に90°回転後(右)

KanoodleFlipの場合は、回転すると「支点が1マス」移動します。一方で、ハリネズミ(Hedgehog)のほうは、回転の動きが違うんです。

回転前(左)と、右方向に90°回転後(右)

Hedgehogは回転動作終了時、回転の支点となった「球」のマスが変化しません。日常生活で経験する「コロガリ現象」とは、結果が異なるのです。回転する様子を観察していると、すごく戸惑いを感じるパズルです。

まだ明日に続きます。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。