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Santorini とあるゲームの波乱万丈(1)

これから書く話は、私の体験(記憶)に基づく話です。
それゆえ、全体にわたって年数は不正確です。
例えば、約2年後と書いてあっても、事実は4年後だっのかもしれないです。
そのあたりをご理解の上、お読みください。

今日は、Santorini というゲームの話です。https://boardgamegeek.com/boardgame/194655/santorini

BGGより画像引用

ある時、Santoriniの作者さんが「ゲームの基本アイデア」をBGGに投稿なさいました。投稿日から数年後(たぶん2年後)に、偶然にも私がソレをBGG内で見つけました。

BGGより画像引用

「へーぇ、結構、面白そうなアブストラクトじゃん?これ。システムのアイデアが新鮮だし、しかもゲーム進行中の「コンポーネントたちが積まれていく見た目」も美しい。これはイイゾ。」
と、この投稿記事には、当時から注目し続けていました。

約1年後、「ゴッドパワーカード(特殊効果)」が10種くらい追加されました。
このゲーム、基本ルールだけでも十分に面白いんですけど、まあ、飽きないように(長く遊んでもらえるように)工夫する案として、こういうのもアリですよねー。
と、私も作者様の「試み」に同意していました。

BGGより画像引用

それからしばらくして、約5年後のこと。作者さんご自身が、こんな書き込みをBGGに追加なさいました。

「とあるゲームパブリッシャーと、市販への交渉が始まった。しかし、市販化が難航している。というのも、カードのデザインにヌードの描写があり、一般大衆向けのゲーム市場に出すには、これは重大な問題だとパブリッシャーから言われてしまったのだ。」

Santoriniを全く知らない人には、一体なんのこと?とチンプンカンプンかと思います。
Santoriniのゲーム内容を「ちょっとだけ」解説します。

Santoriniは、「ゴールパターン達成型」のアブストラクトゲームです。

5x5の正方形ゲーム盤に、互いにブロックを「3次元的に積み上げ」ていき、「ゴールのパターン」を完成したら勝ちっていう。そんな感じです。
(ルール説明を、極端にはしょりすぎ!詳しい情報はBGGでどうぞ)

この基本ルールに変化をつけるため、追加ルールとして「ゴッドパワー(神様カード)」が約10枚入っていました。
いわゆる「一発逆転が狙えるかもしれない・特殊効果」10種類って位置づけです。
*このカードの神々に「ギリシャ神話彫刻の実写真」を使ったコトが、ゲームパブリッシャーから問題だとされたのです。
神々の彫刻って全部、「半裸」とか「全裸」ですんで・・・・・。

全裸像です。Wikipedia「ギリシャ神話」より画像引用

それから、なんだかんだで、約3年くらい待たされました。
BGGを眺めている私から見れば、何も投稿なし/音沙汰なしで「シーン」としていました。

そしたら突如、Mattel社からSantoriniが発売されたのです!
*もちろんBGG経由でなく、別ルートからの情報入手です。ゲームベンダーさんの、新製品入荷情報のほうから。でした。

とんでもなく時間かかったな、と、いうのが、当時の正直な私の思いでした。

オリジナル版の「彫刻の写真」と違って、市販版のほうは、めちゃくちゃ「かわいらしい」神々のイラストになっていました。

さらに!神様の人数のほうも、めちゃんこ増加されてました。
10人→60人くらいに増えてます。
*まあ、ギリシャ神話って多神教なんで、増やすほうが自然だったかもしれないですね。
でも、神様の人数を増やすと、テストプレイが長く必要になり発売が遅くなったでしょう?それって、開発コスト回収の観点から言って悪手ではなかったか?なんて事も感じました。

まだ続きます。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。